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甲状腺微小乳頭癌は超音波(エコー)検査でどう見えるか?      [甲状腺 専門医 橋本病 バセドウ病 甲状腺超音波(エコー)検査の長崎甲状腺クリニック(大阪)]

甲状腺:専門の検査/治療/知見①甲状腺専門医 橋本病 バセドウ病 長崎クリニック(大阪)

甲状腺の、長崎甲状腺クリニック(大阪市東住吉区)院長が海外論文に眼を通して得たもの、院長自身が大阪市立大学 代謝内分泌内科で行った研究、甲状腺学会で入手した知見です。

石灰化の無い微小乳頭癌(エラストグラフィー)

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Summary

甲状腺微小乳頭癌は超音波(エコー)検査でどう見える?①極めて低エコー(不整形、境界不明瞭)で橋本病(慢性甲状腺炎)の破壊による変性と区別難、②環状高エコー被膜、③石灰化(微細石灰化・斑点状・卵殻状石灰化は通常型と同じ、破片状・塊状石灰化が多い)。甲状腺微小乳頭癌で反回神経浸潤(Ex1,Ex2)が術前・術中に見つかるのは背側かつ気管寄りの甲状腺微小乳頭癌がほとんど。甲状腺超音波(エコー)上、腺腫様結節にしか見えず、エラストグラフィーで軟らかく、10mmに満たないが細胞診すると甲状腺微小乳頭癌の事ある。女性の30人に1人甲状腺乳頭癌がある根拠の1つ。

Keywords

甲状腺微小乳頭癌,超音波,エコー,検査,低エコー,甲状腺,石灰化,微細石灰化,破片状,反回神経浸潤

甲状腺微小乳頭癌は超音波(エコー)検査でどう見えるか?

甲状腺微小乳頭癌は超音波(エコー)検査でどう見えるでしょうか?

  1. 最も一般的ですが、真っ黒な(極めて低エコー)、いびつな形(きれいな円形・楕円形をしていない、不整な形)、境界がはっきりしない(境界不明瞭)な腫瘤
    [以上の条件を満たす10mm未満の腫瘤は、不整な低エコー領域として見えるため、特に橋本病(慢性甲状腺炎)では甲状腺組織の破壊による変性と区別が難しいです。]
     
  2. 環状高エコー被膜を持つ腫瘤:甲状腺微小乳頭癌の3.2%が相当するとされ、良性甲状腺結節も同じに見えます。環状高エコー被膜の成分は、硝子化した膠原線維で石灰化成分も含み、甲状腺微小乳頭癌と良性甲状腺結節で成分い違いは無いとされます。(第58回 日本甲状腺学会 P2-6-6 超音波で環状高エコーを伴った10mm以下の結節の病理所見)
     
  3. 甲状腺微小乳頭癌の石灰化のパターンは、通常の甲状腺乳頭癌とやや異なります。微細石灰化・斑点状石灰化・卵殻状石灰化の頻度は通常の甲状腺乳頭癌と同じですが、甲状腺微小乳頭癌は破片状・塊状石灰化の頻度が多いのが特徴です。
甲状腺乳頭癌の石灰化のパターン

甲状腺乳頭癌石灰化のパターン(表:第15回隈病院甲状腺研究会より)

甲状腺微小乳頭癌と通常の甲状腺乳頭癌の石灰化のパターンの違い

甲状腺微小乳頭癌通常の甲状腺乳頭癌石灰化のパターンの違い(表:第15回隈病院甲状腺研究会より)

ここで要注意は、超音波(エコー)装置の性能によって甲状腺の石灰化の見え方が変わる事です。解像度が低い超音波(エコー)装置(アナログ式のもの)では、微細石灰化の集団が粗大石灰化の様に見えます。一方、解像度が高い超音波(エコー)装置(プレミアム超音波診断装置、デジタルハイビジョン超音波診断装置)では、微細石灰化の音響陰影(acoustic shadow、アコースティック シャドウ)を伴わな い事が多く、壊死組織の様な高エコースポットに見えます。

石灰化の無い微小乳頭癌 超音波(エコー)画像

石灰化の無い微小乳頭癌 超音波(エコー)画像

石灰化の無い微小乳頭癌 超音波(エコー)画像

石灰化の無い微小乳頭癌(拡大)超音波(エコー)画像

石灰化の無い微小乳頭癌(拡大)超音波(エコー)画像

石灰化の無い微小乳頭癌(エラストグラフィー)

石灰化の無い微小乳頭癌(エラストグラフィー)

環状高エコー被膜を持つ甲状腺微小乳頭癌 超音波(エコー)画像

被膜石灰化

被膜石灰化は、甲状腺微小乳頭癌に特異的ではなく、腺腫様結節甲状腺濾胞癌でも認めます。

内部が石灰化した微小乳頭癌 超音波(エコー)画像

微細石灰化(砂粒状石灰化:psammoma body)は、微細な高エコー(白い点々)

甲状腺微小乳頭癌 超音波(エコー)画像
破片状石灰化 超音波(エコー)画像

破片状石灰化 超音波(エコー)画像

破片状石灰化 超音波(エコー)画像
破片状石灰化 超音波(エコー)画像
塊状石灰化 超音波(エコー)画像

塊状石灰化 超音波(エコー)画像

塊状石灰化 超音波(エコー)画像(エラストグラフィー)

塊状石灰化 超音波(エコー)画像(エラストグラフィー)

被膜浸潤した甲状腺微小乳頭癌 超音波(エコー)画像

甲状腺微小乳頭癌被膜浸潤

被膜浸潤した甲状腺微小乳頭癌 超音波(エコー)画像。甲状腺を包む被膜が一部消失しており、癌細胞が被膜を越えて前頚筋に浸潤しています。

反回神経浸潤評価における術前超音波検査・CT

遠隔転移・リンパ節転移がなく、反回神経麻痺による嗄声症状のない無症候性微小乳頭癌でも、手術時に反回神経浸潤を認める事があります。

伊藤病院の報告では、2005-2014年に手術した甲状腺微小乳頭癌2945例で、遠隔転移・リンパ節転移がなく、反回神経浸潤(Ex1,Ex2)を術前に認めたのは4例(0.136%)、術中に見つかったのが31例(1.1%)だったそうです。術前超音波(エコー)検査での病変占居部位で32例(91.4%)は甲状腺背側、30 例(85.7%)は気管寄りで、背側かつ気管寄りの甲状腺微小乳頭癌は反回神経浸潤を疑い手術切除しなければなりません。(第59回 日本甲状腺学会P3-3-1 甲状腺微小乳頭癌に対する術前診断-反回神経浸潤評価における術前超音波検査・CT の見方-)

実際は多いが、それ程見つからない甲状腺微小乳頭癌 

女性の30人に1人、甲状腺乳頭癌が存在し、そのうち84%が甲状腺微小乳頭癌との報告があります(Takabe et al.  KARKINOS 7:309-317, 1994)。しかし、長年、甲状腺超音波(エコー)検査を行ってきた筆者の経験では、そこまで多くないと感じていました。ところがギッチョン、思わぬ落とし穴がありました。甲状腺超音波(エコー)上、どう見ても甲状腺微小乳頭癌には見えず(腺腫様結節にしか見えない)、エラストグラフィーでも軟らかく、もちろん10mmに満たないため、細胞診する必要もありません。それが、まさかの甲状腺微小乳頭癌だったのです。

腺腫様結節に見えるが、微小乳頭がん

腺腫様結節に見えるが、微小乳頭がん。超音波(エコー)画像

腺腫様結節に見えるが、微小乳頭がん(拡大)

腺腫様結節に見えるが、微小乳頭がん(拡大)

腺腫様結節に見えるが、微小乳頭がん(エラストグラフィー)

腺腫様結節に見えるが、微小乳頭がんエラストグラフィー

甲状腺関連の上記以外の検査・治療   長崎甲状腺クリニック(大阪)


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長崎甲状腺クリニック(大阪)

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