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甲状腺と遺伝    [甲状腺 専門医 橋本病 バセドウ病 動脈硬化 甲状腺超音波(エコー)検査の長崎甲状腺クリニック(大阪)]

甲状腺:最新・専門の検査/治療/知見①甲状腺専門医 橋本病 バセドウ病 長崎クリニック(大阪)

甲状腺の、長崎甲状腺クリニック(大阪市東住吉区)でしかできない検査/治療・当院ホームページでしか得られない情報が満載です。これらは、院長が最新の海外論文に眼を通して得たもの、院長自身が大阪市立大学 代謝内分泌内科で行った研究、甲状腺学会で入手した知見です。

DUOX2遺伝子変異・TPO遺伝子変異

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Summary

甲状腺の病気のHLA遺伝子診断(バセドウ病,橋本病,亜急性甲状腺炎,無顆粒球症)、遺伝性の多のう胞性甲状腺疾患、遺伝性甲状腺機能低下症[PAX8,Nkx2.1(TTF-1),DUOX2(THOX2),サイログロブリン,SBP2]、難聴をともなう甲状腺疾患(ペンドレッド症候群、マイクロクリステリン異常症)、アラン・ハーンドン・ダッドリー症候群、ダウン症候群と甲状腺の病気を解説します。

ついに甲状腺にもHLA遺伝子型検査 (保険適応外)

甲状腺にもHLA遺伝子型検査

HLA(Human Leukocyte Antigen=ヒト白血球抗原)は、白血球の血液型として発見され、頭文字をとってHLAと呼ばれます。しかし、HLAは白血球だけではなく、体内のほぼ全部の細胞に分布し、組織適合性抗原(ヒトの免疫に関わる重要な分子)として働いています。

HLA検査を行うと、遺伝子型ごとに2つの型が存在します。父親と母親の型を1つずつ受け継いでいるためです。(「HLAハプロタイプ」と呼びます)

自分のHLA検査に加え、両親のHLA検査も行うと、どちらから来た遺伝子なのか判ります。

甲状腺と、甲状腺に関連のある病気のHLA
病気 HLA オッズ比
バセドウ病 HLA-A2
HLA-DPB1*05:01
2.0
4.2
無顆粒球症 HLA-DRB1*08:03:02
インスリン自己免疫症候群 HLA-DRB1*04:06 >1,000
橋本病 HLA-A2
HLA-DRw53
2.1
4.5
亜急性甲状腺炎 HLA-B*35:01
HLA-B*67:01
18.0
11.2
原発性胆汁性肝硬変
(PBC, 自己免疫性肝炎)
HLA-DR8(DRB1*08:03)
HLA-DR2(DRB1*16:02)
2.2
5.9
糖尿病Ⅰ型 HLA-B54
HLA-DRB1*04:05(劇症1型糖尿病)
HLA-DQB1*04:01(劇症1型糖尿病)
HLA-DRB1*09:01
4.8
4.0
4.3
1.3
  • バセドウ病では、最近HLA-DR3が注目されています。HLA-DR3は甲状腺内のTSHレセプター(受容体)に結合し、Tリンパ球にTSHレセプターを抗原として認識させため、TSHレセプター抗体(TSH Receptor Antibody:TR-Ab)が作られ、バセドウ病が発症するとの説が出ています(Thyroid. 2006 Dec;16(12):1221-7.)。
  • HLA-DRのアミノ酸が変化する(HLA-DRのアミノ酸多型)ことで、バセドウ病橋本病いずれになるか決まるという報告もあります(J Autoimmun. 2008;30(1-2):58–62.)。

新たな概念の甲状腺機能低下症:多のう胞性甲状腺疾患(PCTD)

甲状腺濾胞構造

多のう胞性甲状腺疾患(PCTD; polycystic thyroid disease)は、隈病院の網野先生等が提唱した新たな概念の甲状腺機能低下症です。甲状腺内にのう胞が多発しますが、のう胞性腫瘍や破壊によるのう胞変性ではなく、濾胞内に液体(コロイド)が貯留し拡大してのう胞になるものです。甲状腺機能低下症の7%を占めるとされ、遺伝性の多のう胞性甲状腺疾患も報告されています。[Thyroid. 2010;20(11):1205-8.]

(↓)大小多数の のう胞がありますが、甲状腺自体は白く均一で、破壊性変化を認めません。

多のう胞性甲状腺疾患 超音波(エコー)画像
多のう胞性甲状腺疾患 超音波(エコー)画像

遺伝性甲状腺機能低下症

遺伝性甲状腺機能低下症の種類

上記の遺伝性異常による甲状腺機能低下症の内、甲状腺ペルオキシダーゼ(TPO)遺伝子変異、DUOX2(Dual oxidase 2)遺伝子変異、Thyroid oxidase 2(THOX2)遺伝子異常、ペンドレッド症候群、サイログロブリン異常症は、甲状腺ホルモン合成障害です。サイログロブリン異常症以外は、血中サイログロブリンが上昇するにも関わらず、甲状腺自体の破壊性変化に乏しく、マシュマロ様の軟らかい腺腫様甲状腺腫の形態を取る事があります。

あくまで仮説ですが、甲状腺ホルモン合成障害で血中サイログロブリンが上昇すると、それに対する抗サイログロブリン抗体産生が誘発され、橋本病が起こり易くなる可能性が考えられます。(第55回 日本甲状腺学会 P2-01-10 TSH 遅発上昇により新生児マススクリーニングをすり抜けた複合ヘテロ接合性DUOX2 異常症に橋本病を合併した女児例)

PAX8遺伝子異常症

PAX8遺伝子異常症は、常染色体優性遺伝で日本でも家系は見つかっています。PAX8は、甲状腺ホルモンを作る濾胞細胞の増殖・分化に必要な甲状腺特異的転写因子です。PAX8遺伝子異常により

  1. 甲状腺機能低下症
  2. 非常に小型の濾胞細胞増殖により腺腫様甲状腺腫の形態ですが、甲状腺のサイズは大きくなりません。

慶應義塾大学で発見されたPAX8 変異陽性甲状腺機能低下症の世界最大家系(新規PAX8 変異p.G56Sヘテロ接合性)では、

  1. 不完全浸透により変異遺伝子を持っていても必ずしも発症しない
  2. 新生児マススクリーニングで発見される場合、著明な高サイログロブリン血症を呈する場合がある。

との事です。(第56回 日本甲状腺学会 P1-030 PAX8 変異陽性甲状腺機能低下症の世界最大家系:甲状腺表現型の多様性)

Nkx2.1(TTF-1)遺伝子異常症(Brain-Lung-Thyroid syndrome)

Nkx2.1は甲状腺特異的転写調節因子-1(Thyroid-specific transcription factor-1;TTF-1, TITF1)とも呼ばれ,甲状腺ホルモン合成するサイログロブリン遺伝子のエンハンサーに結合する転写因子です。 Nkx2.1(TTF-1)は甲状腺だけでなく,肺や脳(大脳基底核)でも重要な役割を果たします。

Nkx2.1(TTF-1)遺伝子異常症(Brain-Lung-Thyroid syndrome)は、

  1. 甲状腺機能低下症・甲状腺腫を起こさない(甲状腺サイズ小さい)
  2. 生下時からの呼吸ひっ迫症候群(ARDS)・反復する下気道感染
  3. 良性遺伝性舞踏病

FOXE1(TTF-2)遺伝子異常症

甲状腺特異的な転写因子の一つであるFOXE1(TTF-2)遺伝子異常症が報告されています。甲状腺腫を来さないのが特徴です。

NIS 遺伝子異常症(ヨード取り込み障害・ヨード濃縮障害)

NIS(ナトリウムヨードシンポーター)遺伝子異常症は、甲状腺ホルモン合成を担う甲状腺濾胞細胞内に能動的にヨードを取り込む細胞膜イオンチャンネル[NIS(ナトリウムヨードシンポーター)]の異常です。ヨードを取り込めないため、ヨード濃縮障害による甲状腺機能低下症が起こります。NIS(ナトリウムヨードシンポーター)は甲状腺、唾液腺、胃底腺、授乳中の乳腺などに分布します。

NIS遺伝子異常症

99mTcシンチグラフィーでは、甲状腺の取り込みが低いのに加え、唾液腺にも取り込まないのが特徴です。

授乳中の乳腺にもヨードが取り込まれず、乳汁中のヨード濃度が低くなるため、甲状腺ホルモン剤に加えKI (50mg)丸(ヨード含量38.5mg)を併用します。KI 何錠飲めば良いかと言う基準は存在しません。乳汁中のヨード濃度を測定して調節するしかありませんが、ヨード測定は日本の検査センターでは行っていません(保険点数が低く測定すれば赤字になるため)。

甲状腺ペルオキシダーゼ(TPO)遺伝子変異

腺腫様甲状腺腫(先天性甲状腺機能低下症)

甲状腺ペルオキシダーゼ(TPO)遺伝子変異は、最も有名な甲状腺ホルモン合成異常です。他の甲状腺ホルモン合成異常と同じく、マシュマロ様の軟らかい腺腫様甲状腺腫の形態を取ります。

DUOX2(Dual oxidase 2)or Thyroid oxidase 2(THOX2)遺伝子変異

DUOX2遺伝子変異

DUOX2(Dual oxidase 2)またはThyroid oxidase 2(THOX2)遺伝子変異は、頻度の高い甲状腺ホルモン合成障害です。DUOX2遺伝子変異は、常染色体優性遺伝性(ヘテロ型)/劣性遺伝性(ホモ型)の、甲状腺細胞濾胞面に存在するDUOX2異常による過酸化水素供給障害です。過酸化水素は、甲状腺ホルモン合成において無機ヨードを有機化する際に必要です。

DUOX2遺伝子変異は、軽症甲状腺機能低下症が多く、ホモ接合体(常染色体劣性遺伝)であっても軽症です(J Clin Endocrinol Metab, 2008, 93(11):4261–4267)。よって、常染色体優性遺伝(ヘテロ型)の場合、さらに軽症で甲状腺機能低下症になりません。

複合ヘテロ接合性DUOX2 異常症

複合ヘテロ接合性DUOX2 異常症[E327X]+[H678R]は、例外的に重度の先天性甲状腺機能低下症を来すと報告されています。(第55回 日本甲状腺学会 P2-01-10 TSH 遅発上昇により新生児マススクリーニングをすり抜けた複合ヘテロ接合性DUOX2 異常症に橋本病を合併した女児例)

Dual oxidase maturation factor 2 (DUOXA2)遺伝子変異

Dual oxidase maturation factor 2 (DUOXA2)遺伝子変異が、日本でも見つかりました。(第58回 日本甲状腺学会 O-1-7 本邦初のDUOXA2変異による先天性甲状腺機能低下症の1例)

DUOX1, 2とDUOXA1, 2は、4通りの2量体を形成します。たとえDUOXA2の活性が低くても、(DUOX1, DUOXA1)あるいは(DUOX2, DUOXA1)が過酸化水素を供給できるので、甲状腺機能低下症は軽症で済むのです。

サイログロブリン異常症

サイログロブリン異常症は、濾胞細胞で異常な構造のサイログロブリンが作られ、濾胞腔内へ分泌できないため、甲状腺ホルモン合成に支障をきたします。血液中のサイログロブリンが低くなるのが他の遺伝性甲状腺機能低下症と異なります。サイログロブリン異常症では癌の合併頻度が高く、乳児期早期よりチラージンで治療されないと、腺腫様甲状腺腫になり、癌が発生します。癌組織には活性型BRAF変異が認められます。癌だけ切除しても、残存甲状腺が癌化するので、全摘術が推奨されます 。(エコー・病理写真:隈病院 第10回神戸甲状腺診断セミナーより提供)

サイログロブリン異常症 超音波(エコー)像

サイログロブリン異常症の組織を見ると、ふぞろいな大きさの濾胞内にコロイドが充満していないのが判ります。

免疫染色では、濾胞細胞内に分泌できず異常蓄積したサイログロブリンが褐色に染色されます。

サイログロブリン異常症 病理組織
サイログロブリン異常症 免疫染色

片側の染色体(片側アリル)に2か所遺伝子変異を認める重症型サイログロブリン(TG)遺伝子異常の家系

常染色体優性遺伝のサイログロブリン(TG)遺伝子異常は、成長・成人に伴い現れる緩徐なものです。しかし、

  1. 両側の染色体(両側アリル)に遺伝子変異を認める常染色体劣性遺伝型
  2. 常染色体優性遺伝型でも、片側の染色体(片側アリル)に2か所遺伝子変異を認める重症型サイログロブリン(TG)遺伝子異常

では、生下時から甲状腺機能低下症で新生児マススクリーニングで見つけられます。

2.については、宮崎大学がIle1912Val(hetero)/Tyr2621X(hetero)とサイログロブリン(TG)遺伝子の重複変異を報告しています。(第57回 日本甲状腺学会 P1-051 サイログロブリン(TG)遺伝子の片側アリルに重複変異を認め先天性甲状腺機能低下症を呈した1 家系)

TSH受容体不活型変異

遺伝性甲状腺機能低下症の1%で、新生児マススクリーニングで見つかる事があります。上記の甲状腺ホルモン合成障害と同じく、両方の染色体に異常があるホモ接合型は重症甲状腺機能低下症で、新生児マススクリーニングで見つかります。片方の染色体に異常があるヘテロ接合型は軽症甲状腺機能低下症で、新生児マススクリーニングで見つからず、幼児~成人発症になります。当然、橋本病の抗体陰性、エコー上、破壊性変化に乏しく、萎縮性甲状腺炎と同じに見えますが、TR-Ab(TSHレセプター抗体/TSB-Ab(TSHレセプター抗体[阻害型])が陰性であり区別できます。

報告例の遺伝子変異はp.Arg450His(ヘテロ接合型)(第54回 日本甲状腺学会 O-3-1 新生児マススクリーニングで異常の認められなかった非自己免疫性甲状腺機能低下症の一兄弟例)

甲状腺専門医以外は知らなくて良い非古典型TSH 不応症

あまりにもマニアックで甲状腺専門医以外は知らなくて良い非古典型TSH不応症が存在します。奇異性123I 摂取率高値を認める両アリル性TSHR(TSH受容体)変異です。世界で10例も報告されていない様です。昭和大学・慶應義塾大学が、その1例を報告しています。

TSH受容体変異患者の大半は、TSHに反応が悪いため、123I 摂取率は低値から正常値を示します。例外的に、123I 摂取率高値のTSH受容体変異患者が極まれに存在し、非古典型TSH 不応症と呼ばれます。

昭和大学・慶應義塾大学の報告例は、新生児マススクリーニングから先天性甲状腺機能低下症(CH)と診断され、甲状腺ホルモン剤(LT4)補充療法を受けており、甲状腺ホルモン剤休薬時のTSH 68.49 mU/L、FT4 1.1ng/dL、甲状腺サイズ(超音波)-1.4 SD、123I 摂取率(24 時間値)60.16 %(基準値8-40)、パークロレイト放出率57.09 %。TSH受容体の両アリルに既報の異なる変異をそれぞれヘテロ接合性に同定(p.Arg109Gln/Arg450His)。

TSH受容体に変異があるのに123I 摂取率が高値の不思議な病態です。非古典型TSH 不応症ではGs 活性化能とGq 活性化能が不均衡である変異(Arg450His またはLeu653Val)を少なくとも1 アリル有するのが条件との事です。(第57回 日本甲状腺学会 O5-4 奇異性123I 摂取率高値を認めた両アリル性TSHR 変異の一男児例:世界で5 例目の非古典型TSH 不応症)

Iodothyrosine deiodinase遺伝子異常

Iodothyrosine deiodinase遺伝子異常(SBP2遺伝子異常症)も甲状腺腫性の先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)を発症します。

複合型遺伝子変異「Pathway Burden 仮説」

最近新しく提唱された、複合型遺伝子変異「Pathway Burden 仮説」があります。先天性甲状腺機能低下症のうち、甲状腺ホルモン合成障害では、片アリル性変異(父母から片方ずつ来る遺伝子の変異)の重積により軽症先天性甲状腺機能低下症を来すと言うものです。新潟大学医歯学総合病院が、SLC26A4(ペンドレッド症候群患者の約半数に認める遺伝子異常)とDUOX2 のヘテロ接合性変異による甲状腺ホルモン合成障害による先天性甲状腺機能低下症を報告しています。(第56回 日本甲状腺学会 O3-3 SLC26A4とDUOX2のヘテロ接合性変異を認めた甲状腺ホルモン合成障害による先天性甲状腺機能低下症の1例)

難聴と甲状腺

ペンドレッド症候群(Pendred症候群)

ペンドレッド症候群

ペンドレッド症候群は、甲状腺に取り込んだヨードを甲状腺濾胞細胞の中で輸送するタンパク質;ペンドリンの異常で、常染色体劣性遺伝(homo型)時のみ

  1. 重度感音声難聴;CT またはMRI による側頭骨異常の診断
  2. 軽度甲状腺機能低下症・あるいは甲状腺腫(約50%)のみ

が起こります。常染色体優性遺伝(hetero型)では、症状皆無です。遺伝子検査で、約50%にSLC26A4遺伝子変異が認められます。FOXI1遺伝子(患者の1%以下)とKCNJ10遺伝子の変異も報告されていますが、少数です。

非常に稀で、原因も不明ですが、ペンドレッド症候群に甲状腺機能亢進症をおこした症例が報告されています。(第58回 日本甲状腺学会 P2-12-1 甲状腺機能亢進症を合併したPendred症候群の1例)

CRYM(マイクロ クリステリン異常症)

甲状腺ホルモンを細胞の中で輸送するタンパク質;マイクロ クリステリンに先天的な遺伝子異常があると、難聴になります。甲状腺ホルモンの血中濃度は正常です。

(右)日本甲状腺学会誌:鈴木悟先生(福島県立医科大学医学部甲状腺内分泌学講座)より

新しく見つかったアラン・ハーンドン・ダッドリー症候群

男性にのみ発症(X連鎖性遺伝)、精神発達遅滞をおこすアラン・ハーンドン・ダッドリー症候群(AHDS)は、脳細胞内に甲状腺ホルモンを取り込む甲状腺ホルモントランスポーター[Monocarboxylate transporter 8(MCT8)]の異常です。胎内発育・生下時問題なく、新生児マススクリーニングをすり抜け、一般的な先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)より

  1. 甲状腺機能低下症・成長障害が軽度(成長軟骨などのMCT10は無事のため)
  2. 精神発達遅滞は重度、てんかんの合併多い

が特徴。血液検査も特徴的で、

  1. fT3 増加
  2. fT4 減少
  3. 正常ないし軽度のTSH増加
  4. rT3(リバースT3)減少[保険適応外]
[Am J Hum Genet.2004 Jan;74(1):168-175.][Lancet. 2004 Oct 16-22;364(9443):1435-1437.]

ダウン症候群と甲状腺疾患

甲状腺疾患(15%)、関節リウマチと同じく環軸椎亜脱臼[頸髄症/椎骨脳底動脈不全](3%)、高脂血症などがみられます。成人期には肥満・高尿酸血症(痛風/腎不全)・糖尿病に要注意です。

甲状腺機能亢進症(思春期~20歳代に多く)と甲状腺機能低下症(全年齢)のいずれの場合もあります。

40%に先天性心疾患(心室中隔欠損症)などを認めます。

心室中隔欠損症(VSD)

心室中隔欠損は、小児先天性心疾患で最多、5mm以下の穴は無症状が多く、 90%が10歳までに自然閉鎖。成人しても手術必要としない方もいますが、糖尿病の免疫不全あると感染性心内膜炎 の危険あります逆流性収縮期雑音が特徴的です。

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