アンチエイジング(マルチビタミン,EPA)[日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医 橋本病 バセドウ病 甲状腺エコー 甲状腺機能低下症 長崎甲状腺クリニック 大阪]
内分泌代謝(下垂体・副腎・妊娠/不妊):専門の検査/治療/知見 長崎甲状腺クリニック(大阪)
甲状腺専門・内分泌代謝の長崎甲状腺クリニック(大阪府大阪市東住吉区)院長が海外・国内論文に眼を通して得た知見、院長自身が大阪市立大学(現、大阪公立大学) 代謝内分泌内科(内分泌骨リ科)で得た知識・経験・行った研究、日本甲状腺学会で入手した知見です。
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厚生労働省による「2019年 国民生活基礎調査の概況」で「性・年齢階級別にみたサプリメントのような健康食品を摂取している者の割合(6歳以上)」は、女性28.3%、男性21.7%です。特に、摂取率が高い年齢は女性50~59歳(37.6%)、男性60~69歳(28.1%)です。
長崎甲状腺クリニック(大阪)は保険医療機関です。アンチエイジング(マルチビタミン等)の投薬を行っておりません。薬局等でサプリメントを購入下さい。
Summary
甲状腺・内分泌代謝・動脈硬化とアンチエイジング(抗加齢医学)は大いに関連。甲状腺機能低下症/潜在性甲状腺機能低下症/橋本病では動脈硬化が進行、体の新陳代謝を低下、デトックスが悪くなる。皮膚・血管のコラーゲン合成はビタミンCが関与、ビタミンEは老化・動脈硬化おこす活性酸素を抑え(抗酸化)、血流良くし肌の新陳代謝を活発に。ニコチン酸は脂質代謝改善。ビタミンB群とコエンザイムQ10は全身の新陳代謝を高める。エイコサペンタエン酸(EPA)は血栓・動脈硬化を予防。長崎甲状腺クリニック(大阪)が勧めるアンチエイジング。PRP(自己多血小板血漿)療法は甲状腺の病気は対象外。
Keywords
アンチエイジング,甲状腺機能低下症,橋本病,動脈硬化,ビタミンC,ビタミンE,ビタミンB,コエンザイムQ10,EPA,内分泌代謝
アンチエイジング(抗加齢医学)は最近話題ですが、実は内分泌代謝が大いに関連しています。
『実際の年齢よりも顔が老けて見える人は、血管の老化も進んでいる』との研究報告があります。しわ・シミなどの皮膚の老化=血管の老化(動脈硬化)なのかもしれません。
糖尿病の高血糖が原因となる合併症は、老化のしくみと重複する部分があります。AGE(終末糖化産物:Advanced Glycation End Products)は、体を構成しているたんぱく質に、余分な糖が結びついたものです。コラーゲンが糖化してAGEが蓄積すると、①肌の張りと弾力性が失われ、②骨が劣化します。また、糖化した老廃物の蓄積が白内障や動脈硬化の進行を促進します。
玄米に野菜、きのこは食物繊維が豊富です。食物繊維は、小腸に長くとどまり、糖とくっつくため、小腸から糖が吸収されることを妨げます。そのため血糖値の上昇が抑えられ、AGEが作られにくくなるのです。[難溶性デキストリンを成分に含むブレンド茶(特保茶)と同じ原理]
甲状腺機能低下症/潜在性甲状腺機能低下症/橋本病では動脈硬化が進行します。甲状腺ホルモン剤[レボチロキシン(チラーヂンS)]で治療すれば、総頚動脈内膜中膜肥厚度(CCA IMT)、血管年齢(baPWV)など動脈硬化が改善することを、私、長崎俊樹が医学界で初めて証明しました(甲状腺と動脈硬化)。
甲状腺機能低下症は、ある意味老化を促進する病気と言えます。甲状腺機能低下症は、体の新陳代謝を低下させるため、デトックスが悪くなります。また、肌の張りが無くなり、うつ気味・倦怠感を強く反映する表情は、みかけも老けたように見えます。
また、終末糖化産物(AGE)、その前駆体および終末糖化産物(AGE)受容体は、発がんと甲状腺癌の進行に大きな影響を与えます[J Clin Med. 2021 Sep 10;10(18):4084.]
しわができるのは、皮膚のコラーゲン減少が続いているからです。コラーゲン合成にはビタミンCが関与しており、ビタミンCの服薬が良いでしょう。また、ビタミンCは皮膚細胞を老化させる有害な活性酸素を抑える(抗酸化)作用があります。
ビタミンCが欠乏すると壊血病(アメリカではジャンクフードで若者が発症)・傷口が治りにくい・歯肉炎・うつになります。
巷で「若返りのビタミン」と呼ばれるビタミンE は、抗酸化作用により活性酸素を抑えて、皮膚細胞を守るとされます。また、ビタミンEは血流を良くするため、皮膚の新陳代謝が活発になります。
ビタミンEの抗酸化作用は、動脈硬化・発がん抑制に通じ、若い血管・体を保つのに役立ちます。
男性では、ビタミンE摂取量が多いほど、潜在性甲状腺機能亢進症および自己免疫性甲状腺炎(橋本病)を発症しにくいとの報告があります。[Thyroid. 2024 Jun;34(6):753-763.]
ビタミンEは、放射性ヨウ素(I-131)治療を受けた甲状腺分化癌(乳頭癌・濾胞癌)患者における耳下腺のI-131排泄率を高める保護作用があるとされます。[Nucl Med Commun. 2022 Sep 1;43(9):995-1003.]
たばこのニコチンではありません。ニコチン酸は、ビタミンB群のひとつです。脂質代謝改善(善玉コレステロールの成分アポA-Ⅰ合成)があります。ニコチン酸欠乏症はアルコール多飲者にみられ、ペラグラ(日光で皮膚炎、舌炎、口内炎、腸炎)、脳症をおこします。
「肌荒れ、疲れにxxxx B」と、よく耳にするように、ビタミンB群は、肌も含め全身の新陳代謝に関与します。特に肉を極端に食べない菜食者、病気の治療上、肉を制限しなければならない方はビタミンB不足に要注意。
- 甲状腺機能低下症では、葉酸又はビタミンB12の吸収障害・利用障害がおこる(甲状腺機能低下症/橋本病に合併する貧血)
- 甲状腺機能亢進症でビタミンB1消費が増大、ビタミンB1欠乏症になる(ビタミンB1欠乏症の原因)
葉酸(ようさん)
ヨウ素(ヨード)と葉酸(ようさん)は全くの別物 を御覧ください。
コエンザイムQ10は、全身の新陳代謝を高め、若さを保てます。
脂肪細胞が産生するホルモンのレプチンは、脳の食欲中枢にあるレプチン受容体に働き、食欲を抑えます。これはカロリー制限みよるアンチエイジング効果とも考えられます。[Mech Ageing Dev. 2001 Sep 30;122(14):1511-9.]
そして、レプチンが視床下部で合成されるTRH(TSH放出ホルモン)を調節しているとの論文が多数あります。(脂肪細胞ホルモンのレプチンとTRH分泌との関連)
肥満・糖尿病・心血管障害は老化を促進し、老化により甲状腺を含む内分泌異常が起こります。甲状腺機能・内分泌障害により、さらに肥満・糖尿病・心血管障害が増悪し、老化が進む負のスパイラルに陥ります。(肥満→老化→甲状腺、内分泌異常)
[図;Mol Cell Endocrinol. 2009 Feb 5;299(1):129-36.]
長崎甲状腺クリニック(大阪)が勧めるアンチエイジング
ビタミンC
ビタミンE+ニコチン酸(ユベラN)
ビタミンB
EPA製剤(エパデール)
最近、アンチエイジング治療の一つとして、保険外診療(自由診療)のPRP(Platelet-Rich Plasma;自己多血小板血漿)療法が用いられています。ある意味、再生医療の一つです。
自分の血液から分離濃縮した自己多血小板血漿(PRP)を皮下に注射すると、血小板由来の高濃度の増殖因子(成長因子)により皮膚・毛根の組織が活性化される治療です(本当に皮膚が若返るかどうかは知りませんが)。
しかし、この治療は、健康な成人に限定され、甲状腺機能低下症/橋本病、甲状腺機能亢進症/バセドウ病、甲状腺がん等、甲状腺の病気を持っている人はほとんどが対象外になります。
甲状腺関連の上記以外の検査・治療 長崎甲状腺クリニック(大阪)
- 甲状腺編
- 甲状腺編 part2
- 内分泌代謝(副甲状腺/副腎/下垂体/妊娠・不妊等
も御覧ください
長崎甲状腺クリニック(大阪)とは
長崎甲状腺クリニック(大阪)は日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医[橋本病,バセドウ病,甲状腺超音波(エコー)検査など]による甲状腺専門クリニック。大阪府大阪市東住吉区にあります。平野区,住吉区,阿倍野区,住之江区,松原市,堺市,羽曳野市,八尾市,天王寺区,東大阪市,生野区,浪速区も近く。