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小児バセドウ病 ・乳幼児バセドウ病 ・小児橋本病         [甲状腺 専門医 橋本病 バセドウ病 動脈硬化 甲状腺超音波(エコー)検査の長崎クリニック(大阪)]

甲状腺:最新・専門の検査/治療/知見①甲状腺専門医 橋本病 バセドウ病 長崎クリニック(大阪)

甲状腺の、長崎クリニック(大阪市東住吉区)でしかできない検査/治療・当院ホームページでしか得られない情報が満載です。これらは、院長が最新の海外論文に眼を通して得たもの、院長自身が大阪市立大学 代謝内分泌内科で行った研究、甲状腺学会で入手した知見です。

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長崎クリニック(大阪) ゆるキャラ 甲Joう君

小児甲状腺機能亢進症/バセドウ病の症状,治療,再発を解説します。抗甲状腺薬MMI(メルカゾール、メチマゾール)治療、PTU(プロパジール、チウラジール)の重症肝障害、アイソトープ(放射性ヨウ素)治療、手術療法も説明します。乳幼児バセドウ病, 小児バセドウ病眼症(小児甲状腺眼症)も記載。小児橋本病の3/4は甲状腺機能正常で、その30%が無痛性甲状腺炎を発症。

小児甲状腺ホルモン基準値

小児甲状腺ホルモン基準値  を御覧ください

小児甲状腺機能亢進症/バセドウ病

小児甲状腺機能亢進症/バセドウ病疫学

小児期に発症する甲状腺機能亢進症/バセドウ病は、

  1. 全体の5%を占め
  2. 最年少は4歳、平均年齢は12歳
  3. 男女比=1:6で成人と同じ

(Nelson textbook of pediatrics. 20th ed. Philadelphia:Elsevier, Inc. Elsevier, Inc. 2016 ; 2681-2684.)

小児甲状腺機能亢進症/バセドウ病症状

小児甲状腺機能亢進症/バセドウ病症状は、

  1. 落ち着きがない
  2. 集中力がなく学業成績が低下する
  3. 運動能力が低下する
  4. 夜尿が続く
  5. 過成長(甲状腺ホルモンが骨などの新陳代謝を活発にすると同時に、成長ホルモン分泌をうながすため)

など特徴的です。それ以外は、成人の甲状腺機能亢進症/バセドウ病とほぼ同じです。(甲状腺中毒症.小児内分泌学.日本小児内分泌学会編、診断と治療社. pp.407-412,2009)

おまけ;甲状腺ホルモンと過成長

甲状腺ホルモンと過成長

--「甲状腺ホルモンのバランスが崩れて、異常な発育を示すことが、我々人間の場合にもあります。 そうです。ここは全てのバランスが崩れた恐るべき世界なのです。これから30分、貴方の目は貴方の体を離れて、この不思議な時間の中に入って行くのです。」

昭和40年代、日本が高度経済成長期だった頃、白黒で放送されたウルトラQ第2話「五郎とゴロー」のオープニング。

戦時中、衰弱した兵士を回復させるため開発された「青葉クルミ」を食べたサルが甲状腺ホルモンに異常をきたし巨大化するストーリーです(現実にはありえません)。

甲状腺ホルモンも、成長ホルモン同様に子どもの成長に大きな影響を及ぼします。これは、甲状腺ホルモンが骨などの臓器の新陳代謝を活発にすると同時に、成長ホルモンの分泌をうながすためです。

小児甲状腺機能亢進症/バセドウ病治療

小児甲状腺機能亢進症/バセドウ病治療は、

  1. 抗甲状腺薬MMI(メルカゾール、メチマゾール)が第一選択薬。初期治療量は1日体重1kgあたり0.5mgから1.0mgを一日1回, または2回に分けて投与。
  2. PTU(プロパジール、チウラジール)は重症肝障害、および抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連腎炎やANCA陽性血管炎の発生率が高いため、原則禁忌です。米国ではPTU(プロパジール、チウラジール)の重症肝障害による肝移植例が多いことが報告されています。
    成人の重篤な肝障害1/10000に対し、小児1/2000-4000と非常に頻度が高いです。(N Engl J Med 360:1574-1575, 2009)

  3. アイソトープ(放射性ヨウ素)治療:18歳以下のアイソトープ治療は原則禁忌でしたが、バセドウ病治療ガイラン 2011では131-I内用療法が小児においても原則禁忌でなくなり、慎重投与になりました。小児に放射性ヨウ素治療するのは抵抗ありますが、うまくいったという学会報告を毎年の日本甲状腺学会でどこかの施設がしています。

  4. 手術療法:合併症の頻度は成人より小児のほうが多し
    手術適応:
    ①薬物治療が効かない・効き悪い(現実はちゃんと薬を飲めていない場合、患者自体に問題があること多いです。)
    ②副作用で薬物治療ができない
    ③早期の完全寛解を望む

ど特徴的です。それ以外は、成人の甲状腺機能亢進症/バセドウ病とほぼ同じです。

小児甲状腺機能亢進症/バセドウ病再発

小児甲状腺機能亢進症/バセドウ病寛解率は30%程度の報告が多く、成人に比べ難治性です。

アイソトープ(放射性ヨウ素)治療と手術療法

アイソトープ(放射性ヨウ素)治療と手術療法は、完治し再発はありません。ただし甲状腺ホルモンが低下し(治療後甲状腺機能低下症)、一生、甲状腺ホルモン薬が必要になります。(錠剤を一日1回飲むだけなので簡単ですが)

抗甲状腺薬

  1. 低年齢
  2. 甲状腺腫が大きい
  3. 血清T3/T4比が高い
  4. 治療前の甲状腺機能亢進が強い、
  5. 抗TSH受容体抗体の治療による低下が少ない
  6. 中学生や高校生で受験期間中

などは再発の危険性が高いです。

乳幼児甲状腺機能亢進症/バセドウ病

乳幼児甲状腺機能亢進症/バセドウ病は、100万人に1人未満で非常にまれです(Pediatric Endocrinology2nd ed, Springer Science, 2013,pp276-86)。

  1. 発汗・動悸などの自覚症状を訴えることができなく
  2. もともと多動であるため発見されにく
  3. 過成長・骨年齢促進で発見されることある(甲状腺ホルモンが骨などの新陳代謝を活発にすると同時に、成長ホルモン分泌をうながすため)

乳幼児甲状腺機能亢進症/バセドウ病症例の成長曲線:身長・体重とも平均値を超えています(過成長)。

骨年齢

小児バセドウ病眼症(小児甲状腺眼症)

小児バセドウ病眼症(小児甲状腺眼症)は、成人のバセドウ病眼症(甲状腺眼症)と比べると、

  1. 複視(二重に見える)・視力障害を起こしにくい
  2. 眼瞼腫脹(マブタが腫れる)・眼球突出(眼が飛び出る)が主で、治療が必要な事は少ないです。但し、甲状腺機能亢進症/バセドウ病増悪時に眼球突出も悪化するので、コントロール悪い場合、甲状腺全摘出を考慮すべきでしょう。

(第58回 日本甲状腺学会 P2-13-5 10年以上経過を追えた小児甲状腺眼症の2例)

小児橋本病

小児期に診断される橋本病の3/4は、甲状腺機能正常とされます(成人橋本病では、2/3が甲状腺機能正常)。しかし、甲状腺機能正常小児期に診断される橋本病の30%は、5年以内に無痛性甲状腺炎をおこすと報告されています。(第58回 日本甲状腺学会近 P1-8-4 小児期に診断された機能正常橋本病の自然経過

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