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橋本病から甲状腺癌が発生 [甲状腺 専門医 橋本病 バセドウ病 甲状腺超音波(エコー)検査 内分泌 長崎甲状腺クリニック(大阪)]

甲状腺:専門の検査/治療/知見① 橋本病 バセドウ病 専門医 長崎甲状腺クリニック(大阪)

甲状腺の、長崎甲状腺クリニック(大阪市東住吉区)院長が海外論文に眼を通して得たもの、院長自身が大阪市立大学 代謝内分泌内科で行った研究、甲状腺学会で入手した知見です。

橋本病(慢性甲状腺炎)合併甲状腺乳頭癌

長崎甲状腺クリニック(大阪)ゆるキャラ Jo君 動脈硬化した血管に甲状腺が!バセドウ病の甲状腺がモデル

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橋本病(慢性甲状腺炎)甲状腺癌の発生母体です。最低でも1度、できれば年単位で1回、甲状腺超音波(エコー)検査行うべきです。

長崎甲状腺クリニック(大阪)では、当院で継続して、治療・投薬行う患者様に限定して甲状腺超音波(エコー)検査行います。甲状腺超音波(エコー)検査だけの受診はお断りします。

テレビの健康番組で、内分泌の専門家であろうが、まさか甲状腺専門医でないだろう先生が、「甲状腺機能低下症甲状腺癌は関係ない」と言っていたそうです。甲状腺原発悪性リンパ腫が、甲状腺機能低下症の最も多い原因である橋本病(慢性甲状腺炎)から発生するのは甲状腺専門医の常識で、知らないと甲状腺専門医試験通りませんで・・・(どこの偉いさんか知らんが)。

また、橋本病(慢性甲状腺炎)甲状腺乳頭癌の因果関係は、古い論文では否定的でしたが、アメリカの名門中の名門、ジョンホプキンス大学(Johns Hopkins University School of Medicine)の論文を始め、最近の論文のほとんどが橋本病(慢性甲状腺炎)甲状腺乳頭癌の関連を肯定しています。(日本は、ほんま遅れとるわ・・)

Summary

甲状腺機能低下症の最も多い原因、橋本病(慢性甲状腺炎)甲状腺原発悪性リンパ腫の関係は確立されており、甲状腺原発悪性リンパ腫の病理組織は、ほぼ100%に橋本病(慢性甲状腺炎)の所見を認める。橋本病(慢性甲状腺炎)の甲状腺内リンパ球が癌化したもの。橋本病(慢性甲状腺炎)とそれ以外の甲状腺癌の関連は意見が分かれてた。しかし、ジョンホプキンス大学を始め最近の論文は、ほとんどが、橋本病(慢性甲状腺炎)甲状腺乳頭癌の関連を肯定している。甲状腺乳頭癌は甲状腺癌で最も多く、90%以上を占める。いずれにせよ甲状腺超音波(エコー)検査で診断できる。

Keywords

甲状腺機能低下症,橋本病,慢性甲状腺炎,甲状腺原発悪性リンパ腫,甲状腺癌,甲状腺乳頭癌,甲状腺,超音波,エコー,検査

日本での統計(上條甲状腺クリニックの統計)

上條甲状腺クリニックの統計

橋本病女性1000人を調べた大規模な上條甲状腺クリニックの統計では、

  1. 健康女性の(良悪性合わせた)甲状腺腫瘍発見率28.14%に対し、橋本病女性は32.4%
     
  2. 健康女性の甲状腺がん発見率0.66%に対し、橋本病女性は8.6%(橋本病女性約12人に1人が甲状腺がんという事になります)
     
  3. 健康男女の甲状腺がん発見率0.46%に対し、橋本病男女は4.7%
     
  4. 橋本病の甲状腺腫瘍の26.5%は、甲状腺がん乳頭癌20%,濾胞癌1%,悪性リンパ腫6%)

「上條甲状腺クリニックの甲状腺疾患Q&A」より

甲状腺機能低下症/橋本病(慢性甲状腺炎)で甲状腺癌が放置されている

甲状腺機能低下症の最も多い原因、橋本病(慢性甲状腺炎)橋本病(慢性甲状腺炎)

  1. 約30%は甲状腺の破壊が進行し、甲状腺ホルモンを十分作れなくなる甲状腺機能低下症
  2. 残りの70%は初期・軽症のため、血液中の甲状腺ホルモン値が正常を保っている、甲状腺機能正常橋本病
橋本病(慢性甲状腺炎)

(甲状腺専門医の医療機関を除く)大抵の医療機関は、

  1. 甲状腺機能低下症なら漫然とチラーヂン処方を続ける
  2. 甲状腺機能正常橋本病なら年1回採血だけする

のみで、甲状腺癌の発生には関心が無いようです。

橋本病(慢性甲状腺炎)に発生する甲状腺原発悪性リンパ腫

このエコー写真は、長崎甲状腺クリニック(大阪)の初診時の超音波(エコー)検査で見つかった橋本病(慢性甲状腺炎)合併甲状腺原発悪性リンパ腫です。甲状腺外に浸潤していなかったため、大阪市立大学 内分泌外科に手術していただき事なきを得ました。

甲状腺原発悪性リンパ腫 超音波(エコー)画像

甲状腺原発悪性リンパ腫橋本病(慢性甲状腺炎)の関係

甲状腺原発悪性リンパ腫は、甲状腺悪性腫瘍(甲状腺癌)の2~3%程度です(Cancer 58:100―104, 1986.)。

しかし、甲状腺原発悪性リンパ腫橋本病(慢性甲状腺炎)の関係は確立されており、甲状腺原発悪性リンパ腫の病理組織は、ほぼ100%に橋本病(慢性甲状腺炎)の所見を認めます(Cancer 58:100―104, 1986.)。

橋本病(慢性甲状腺炎)の甲状腺に発生する悪性リンパ腫(甲状腺原発悪性リンパ腫)は甲状腺内のリンパ球が癌化したものです。橋本病(慢性甲状腺炎)の慢性炎症が刺激となりリンパ球が増殖するのが原因と考えられます(Cancer 1987; 60: 969-73.)。

以下の如く、橋本病(慢性甲状腺炎)甲状腺原発悪性リンパ腫の関連を証明した論文は1957年から現在まで数多く、定説になっています。

  1. Walt, A. J., Woolner, L. B. and Black, B. M. Small-cell malignant lesions of the thyroid gland. J. Clin. Endocrinol. Metab., 17, 4560 (1957).
  2. Woolner, M. B., McConahey, W. M. and Beahrs, O. H. Struma lymphomatosa (Hashimoto's thyroiditis) and related thyroid disorders. J. Clin. Endocrinol. Metab.,19, 53-83 (1959).
  3. Burke, J. S., Butler, J. J. and Fuller, L. M. Malignant lymphomas of the thyroid. Cancer, 39, 1587-1602 (1977).
  4. Compagno, J. and Oertel, J. E. Malignant lymphoma and other lymphoproliferative disorders of the thyroid gland: a clinicopathologic study of 245 cases. Am. J. Clin. Pathol., 74, 1-11 (1980).
  5. Hamburger, J. I., Miller, J. M. and Kini, S. R. Lymphoma of the thyroid. Ann. Int. Med., 99, 685-693 (1983).
  6. Holm FM, Blomgren H, and Lowhagen H. Cancer risks in patients with chronic lymphocytic thyroiditis. N Engl J Med .1985; 312: 601-604, 1985 

橋本病(慢性甲状腺炎)に発生する甲状腺原発悪性リンパ腫の頻度

橋本病(慢性甲状腺炎)の0.5%(200人に一人)が甲状腺原発悪性リンパ腫になるとされます(N Engl J Med 1985; 312: 601-604.)(Br J Haematol. 2011; 153:236-243.)。

橋本病患者では同年代の健常人より67-80倍の高頻度で甲状腺原発悪性リンパ腫が発生すると報告されています(N Engl J Med 1985; 312: 601-604.)(Human pathology 1988; 19; 1444-1448.)。

橋本病女性は、橋本病男性の2-8倍、甲状腺原発悪性リンパ腫に成り易いとされます。(J Clin Endocrinol Metab. 2002; 87:105-111.)( Am J Surg Pathol. 2000; 24: 623-639.)(Asian J Surg. 2010; 33:20-24.)

甲状腺原発悪性リンパ腫を甲状腺超音波(エコー)検査で早期発見

教科書的には甲状腺原発悪性リンパ腫90%は3か月程で急速に、10%はゆっくり甲状腺が大きくなるとされます。しかし、現実は異なります。長崎甲状腺クリニック(大阪)で、橋本病(慢性甲状腺炎)破壊の程度の評価 のため、甲状腺超音波(エコー)検査を行うと、急速に増大しだす前の甲状腺原発悪性リンパ腫が多く見つかります。「90%は3か月程で急速に、10%はゆっくり甲状腺が大きくなり」は、裏を返せば、急速に甲状腺が大きくならないと甲状腺超音波(エコー)検査をしない医療機関が多いと言う事です。

1年前は無かった橋本病合併悪性リンパ腫

橋本病の定期フォローにて、1年前は無かったはずの低エコー領域が現れました。橋本病合併悪性リンパ腫の典型的な症例です。

橋本病(慢性甲状腺炎)に発生する甲状腺乳頭癌

橋本病(慢性甲状腺炎)合併甲状腺乳頭癌

このエコー写真は、長崎甲状腺クリニック(大阪)の初診時の超音波(エコー)検査で見つかった橋本病(慢性甲状腺炎)合併甲状腺乳頭癌です。甲状腺内に限局し、リンパ節転移もなかったため、大阪市立大学 内分泌外科に手術していただき事なきを得ました。

橋本病(慢性甲状腺炎)とそれ以外の甲状腺癌の関連が有るか無いか、これまでは意見が分かれていました。しかし、最近の論文は、ほとんどが、橋本病(慢性甲状腺炎)甲状腺乳頭癌の関連を肯定しています。甲状腺乳頭癌は甲状腺癌で最も多く、90%以上を占めます。

アメリカの名門中の名門、ジョンホプキンス大学(Johns Hopkins University School of Medicine)の論文、

  1. 甲状腺乳頭癌を手術で摘出した標本では、明らかに橋本病(慢性甲状腺炎)によるリンパ球浸潤を高率に認める。但し、その関連性の原因は、未だ解明されていない。
  2. 橋本病(慢性甲状腺炎)甲状腺癌の関連を否定した論文もあるが、橋本病(慢性甲状腺炎)の免疫抗体と甲状腺癌の関連性を調べただけで、甲状腺の組織を直接調べた訳ではない(せいぜい針細胞診程度)

「橋本病(慢性甲状腺炎)のリンパ球浸潤は甲状腺乳頭癌と関連している事が多く、甲状腺乳頭癌を発症するリスク因子の可能性がある。」と結論を出しています。(Curr Opin Oncol. 2015 Jan;27(1):21-5.)

ヤングブラックジャック、ジョンホプキンス大の教授をそこまで驚かせるとは どうやら見事な手術だったらしいな

具体的に、Hospital Santa Ritaの報告では

甲状腺乳頭癌を手術した417人の内、148人(35.4%)に橋本病(慢性甲状腺炎)が認められた。橋本病(慢性甲状腺炎)を合併した甲状腺乳頭癌は、興味深いことに、腫瘍径が小さく、甲状腺外浸潤が少ない、早期に発見されている。筆者が思うに、橋本病(慢性甲状腺炎)のリンパ球浸潤が、甲状腺乳頭癌の発育を抑えているのかもしれません。(Braz J Otorhinolaryngol. 2015 May-Jun;81(3):283-7.)

Fudan University Shanghai Medical Collegeの報告では、

甲状腺を摘出した6,109 名を調べた大規模な研究では、橋本病(慢性甲状腺炎)甲状腺乳頭癌の頻度は58.3%に対し、橋本病(慢性甲状腺炎)でない患者の甲状腺乳頭癌の頻度は44.3%。(BMC Cancer 2012, 12:610.).

その他、最近の論文は、ほとんどが、橋本病(慢性甲状腺炎)甲状腺乳頭癌の関連を肯定しています。(Pathol Oncol Res. 2019 Jan 21.)(Endocrinol Metab (Seoul). 2018 Dec;33(4):473-484.)(Braz J Otorhinolaryngol. 2018 Nov - Dec;84(6):729-735.)など多数。

橋本病(慢性甲状腺炎)甲状腺乳頭癌の関連を否定した論文

橋本病(慢性甲状腺炎)甲状腺乳頭癌の関連を肯定した論文が、甲状腺の組織まで調べているのに対して、橋本病(慢性甲状腺炎)甲状腺乳頭癌の関連を否定した論文は簡易な針細胞診で橋本病(慢性甲状腺炎)の診断を行っています (Acta Clin Croat. 2009; 48:9-12.)。

そもそも、針細胞診でリンパ球が多数出れば橋本病(慢性甲状腺炎)の診断は付きますが、リンパ球が多数出なくても、橋本病(慢性甲状腺炎)は否定できません。橋本病(慢性甲状腺炎)の最も確実な診断は、組織でリンパ球浸潤を証明する事により成されます。

甲状腺機能低下症/橋本病(慢性甲状腺炎)で甲状腺癌を見逃さないには

エコーは甲状腺専門医の聴診器

甲状腺機能低下症/橋本病(慢性甲状腺炎)甲状腺癌を見逃さないには甲状腺超音波(エコー)検査をするに尽きます。長崎甲状腺クリニック(大阪)のみならず、おそらく、甲状腺専門医施設のほとんどが、初診時に甲状腺超音波(エコー)検査を行います。

甲状腺超音波(エコー)検査は、甲状腺の画像診断の第一選択かつ最終診断です。しかし、甲状腺超音波診断は熟練した技術を用するため、できない医師がほとんどです。そこで総合病院では、臨床検査技師に甲状腺超音波検査を委ねますが、最終診断を医師でない者に任せると言う、ある意味、危険な事です。

CTやMRI 検査さえすれば良しと考える医師が多くいますが、見つかるのは、余程大きな、あるいは、はっきりした腫瘍・のう胞のみです。「CTやMRI 検査で質的診断をしてはならない」のが甲状腺専門医・放射線科専門医の常識です(日本甲状腺学会の見解でもあります)。

CTやMRI 検査では、甲状腺腫瘤の良悪性の鑑別どころか、嚢胞か腫瘍か、周囲との境界が分かりにくい腫瘍・小さ過ぎる腫瘍は存在するかすら分かりません。CTやMRI 検査が有用なのは、甲状腺癌の周囲への浸潤、遠隔転移の診断などに限定されます。(甲状腺の病気にCT、MRIは有用でない

橋本病(慢性甲状腺炎)と甲状腺以外の癌との関連

橋本病(慢性甲状腺炎)と肺癌

東京大学病院で行われた解剖プロトコル(病気による死因を明らかにするための病理解剖)の結果、日本人女性では橋本病(慢性甲状腺炎)と肺癌の間に有意な関連が認められたそうです。どのような因果関係があるかは、不明です。(Cancer Lett. 1979 Jun;7(1):9-13.)

ただし、橋本病(慢性甲状腺炎)と肺癌の関連については、否定的な意見も多いです(N Engl J Med .1985; 312: 601-604)。

橋本病(慢性甲状腺炎)乳癌

橋本病(慢性甲状腺炎)の日本人女性では乳癌の発生率が高いと言う報告があります(Lancet. 1975 Dec 6;2(7945):1119-21.) 

欧米でも同じ結果出ていて、橋本病(慢性甲状腺炎)女性の乳癌発生率は、一般人口の2-3倍とされます(J Endocrinol Invest. 2011 May;34(5):349-52.)

元々、乳腺上皮細胞と甲状腺濾胞上皮細胞は共通の性質があり、ヨードを濃縮し、TSH 受容体も持ちます(J Clin Endocrinol Metabol 1994; 79: 1232-8.)。また、橋本病抗体抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(TPO抗体)を持つ乳がん患者の予後は、橋本病抗体抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(TPO抗体)を持たない群に比べて良いとの報告もあります(橋本病抗体抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(TPO抗体)乳がん細胞を攻撃するためと考えられます)(J Clin Endocrinol Metabol 1998; 83: 2711-6)。

橋本病(慢性甲状腺炎)と直腸・大腸がん

1521人の橋本病(慢性甲状腺炎)患者と6084対照者を比較した大規模な研究では、橋本病(慢性甲状腺炎)では、

  1. 甲状腺癌
  2. 直腸・大腸がん

の危険因子になるとの結果です。(British Journal of Cancer (2013), 109: 2496-2501)

 

甲状腺関連の上記以外の検査・治療   長崎甲状腺クリニック(大阪)


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長崎甲状腺クリニック(大阪)は甲状腺(橋本病,バセドウ病,甲状腺エコー等)専門医・動脈硬化・内分泌の大阪市東住吉区のクリニック。平野区,住吉区,阿倍野区,住之江区,松原市,堺市,羽曳野市,八尾市,天王寺区,東大阪市,生野区,浪速区も近く。

長崎甲状腺クリニック(大阪)

甲状腺(橋本病,バセドウ病,甲状腺エコー等)専門医・動脈硬化・内分泌・糖尿病の長崎クリニック(大阪市東住吉区)(近く に平野区、住吉区、阿倍野区、松原市)
長崎甲状腺クリニック(大阪)は甲状腺専門医[橋本病,バセドウ病,甲状腺超音波(エコー)検査等]・動脈硬化・内分泌の大阪市東住吉区のクリニック。平野区,住吉区,阿倍野区,住之江区,松原市,堺市,羽曳野市,八尾市,東大阪市近く

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