長崎甲状腺クリニック(大阪)新着情報[日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医 橋本病 バセドウ病 甲状腺超音波(エコー)検査 長崎甲状腺クリニック 大阪]
2021.04.01
メルカゾール糖衣錠がフィルムコーティング錠へ!
甲状腺(橋本病,バセドウ病,甲状腺エコー等)・動脈硬化・内分泌代謝専門の長崎甲状腺クリニック(大阪)からのお知らせです。日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医として甲状腺機能低下症,橋本病,甲状腺機能亢進症,バセドウ病,内分泌などのホットな話題をお届けします。
メルカゾール糖衣錠がフィルムコーティング錠へ!今までの糖衣錠だと0.5錠、0.25錠へ簡単に割れず、割れても苦い中身が口の中に広がり苦痛になっていました。フィルムコーティング錠は割り易く、しかも小型化されるので、便利になるのは間違いありませんが、(あくまで筆者の推測で)思わぬ副作用がおこるかもしれません。
(※現時点で起こった報告は無く、あくまで筆者の予測である点、重ねて申します)。
有効成分のチアマゾールはもちろん変わりませんが、フィルムコーティング錠では添加物が
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、部分アルファー化デンプン、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、マクロゴール6000、三二酸化鉄、カルナウバロウ
になります。柿色(みかん色)のフィルムは三二酸化鉄によるもので、この添加物は甲状腺機能低下症の治療薬チラーヂンS錠100μgにも含まれ、
をおこす可能性があります。長崎甲状腺クリニック(大阪)でも今まで32人(2024.7現在、1年に1~2人)、チラーヂンS錠による肝障害が疑われる患者さんがいました。チラージンS錠なら、添加物がトウモロコシデンプンだけのチラーヂンS散に変更すれば解決します。でも、メルカゾールは一種類だけなので変えようがないじゃん!(なんで東京弁?)。プロパジール・チウラジールに変更すれば、
- 最初の2ヶ月は二週間に一度の副作用チェックを一からやり直さねばならない
- もし無顆粒球症、ANCA関連血管炎、劇症肝炎など更に重篤(重症)な肝障害がおこればアイソトープ(放射性ヨウ素; I-131)治療・手術療法(甲状腺全摘出)になります(それ以前に重症なら命を失う危険がある)
そもそも、メルカゾールなんて、アレルギー性の発疹が出やすく、肝障害は6錠で5%・3錠で3.5%の患者におこるのに、その頻度が増すだけやん(本来の大阪弁)。
何も、こんな色を付けず、白色のままで良かったのに、誰でもいいから、企画段階であすか製薬さんに意見する人はいなかったの?筆者なら、絶対にやめさせるっしゃー(何弁?)。
今日は「メルカゾール糖衣錠がフィルムコーティング錠へ!」の話でした。
文責:長崎甲状腺クリニック(大阪)院長 日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医 長崎俊樹
長崎甲状腺クリニック(大阪)とは
長崎甲状腺クリニック(大阪)は日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医[橋本病,バセドウ病,甲状腺超音波(エコー)検査など]による甲状腺専門クリニック。大阪府大阪市東住吉区にあります。平野区,住吉区,阿倍野区,住之江区,松原市,堺市,羽曳野市,八尾市,東大阪市,天王寺区,生野区,浪速区も近く