長崎甲状腺クリニック(大阪)新着情報[日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医 橋本病 バセドウ病 甲状腺超音波(エコー)検査 長崎甲状腺クリニック 大阪]
2013.11.19
甲状腺腫瘍の良悪性(甲状腺癌・甲状腺腺腫)を見分けるエラストグラフィー
甲状腺(橋本病,バセドウ病,甲状腺エコー等)・動脈硬化・内分泌代謝専門の長崎甲状腺クリニック(大阪)からのお知らせです。日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医として甲状腺機能低下症,橋本病,甲状腺機能亢進症,バセドウ病,内分泌などのホットな話題をお届けします。
甲状腺腫瘍の良悪性(甲状腺癌・甲状腺腺腫)を見分けるエラストグラフィー
大阪市立大学附属病院(現、大阪公立大学附属病院) 超音波エコー検査室より2年早く長崎甲状腺クリニック(大阪)が導入した先進医療。甲状腺穿刺細胞診で甲状腺癌の85%は診断可能ですが、残り15%は診断不能とされます。しかし、甲状腺腫瘍の硬さを測定するエラストグラフィーを用いて以下のような結果になれば、甲状腺癌を疑う有力な証拠になります。甲状腺腫瘍の90%はエラストグラフィーで良悪性の判別が可能(感度82% 特異度96%)で、筋肉をゼロポイントとしたstrain ratioを計算すると、1.87以上なら感度95.6%, 特異度92.8%とされます。
エラストグラフィーは甲状腺濾胞癌を良性濾胞腺腫と鑑別する判断材料になります。甲状腺濾胞癌は、穿刺細胞診で診断がほぼ不可能です(良性濾胞腺腫・腺腫様結節と同じくクラス3にしかなりません)。
このような方にお勧めです
- 血をサラサラにする薬(抗凝固剤)やステロイド・免疫抑制剤を常用し休薬できないため、甲状腺穿刺細胞診(皮膚の上から針を刺し、細胞を採る検査)を安全に行えない方
- 甲状腺腫瘍の穿刺細胞診でクラスⅢ(良悪性の境界:グレイゾーン)が出て不安な方(甲状腺穿刺細胞診で甲状腺癌の85%は診断可能ですが、残り15%は診断不能とされます)
新たな試み;バセドウ病、橋本病(慢性甲状腺炎)を採血前にエラストグラフィーで判別
バセドウ病、橋本病(慢性甲状腺炎)を採血前にエラストグラフィーで判別しようとする試みがあります。[Assessment of Diffuse Thyroid Disease by Strain Ratio in Ultrasound Elastography. Ultrasound Med Biol. 2015 Nov;41(11):2884-9.]
詳しくは、 エラストグラフィー(甲状腺癌を瞬時に診断) を御覧ください。
文責:長崎甲状腺クリニック(大阪)院長 日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医 長崎俊樹
今日は「甲状腺腫瘍の良悪性(甲状腺癌・甲状腺腺腫)を見分けるエラストグラフィー」話でした。
長崎甲状腺クリニック(大阪)とは
長崎甲状腺クリニック(大阪)は日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医[橋本病,バセドウ病,甲状腺超音波(エコー)検査など]による甲状腺専門クリニック。大阪府大阪市東住吉区にあります。平野区,住吉区,阿倍野区,住之江区,松原市,堺市,羽曳野市,八尾市,天王寺区,生野区,東大阪市も近く。