長崎甲状腺クリニック(大阪)新着情報[日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医 橋本病 バセドウ病 甲状腺超音波(エコー)検査 長崎甲状腺クリニック 大阪]
2013.08.06
p53抗体
甲状腺(橋本病,バセドウ病,甲状腺エコー等)・動脈硬化・内分泌代謝 専門の長崎甲状腺クリニック(大阪)からのお知らせです。日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医として甲状腺機能低下症,橋本病,甲状腺機能亢進症,バセドウ病,内分泌などのホットな話題をお届けします。
p53抗体
癌抑制遺伝子p53が変異して癌化すると、変異p53たんぱく質の半減期が延長します。その結果、p53抗体が産生されれます。
p53抗体は早期の乳癌、大腸癌、食道癌の20~30%で上昇する腫瘍マーカーです。最近では人間ドックのオプション検査でP53抗体が測定される場合があります。
甲状腺乳頭癌で陽性だった症例に加え、更に悪性度の高い低分化癌、未分化癌でp53 変異した症例が確認されています。また、甲状腺髄様癌でp53変異が認められた症例も報告されています。
Li-Fraumeni症候群(リ・フラウメニ症候群)
Li-Fraumeni症候群(リ・フラウメニ症候群)は、生まれつきの癌抑制遺伝子p53変異が、常染色体優性遺伝する病気です。子どもに50%の確率でp53変異が受け継がれます。以前は稀と考えられていましたが、5千~2万人に1人と推定されます。
Li-Fraumeni症候群(リ・フラウメニ症候群)は、30歳までに約50%、60歳までに男性は約70%・女性は約90%が発がんします。女性では約30%に乳がんが発生し、その1/3は30歳以前に発症、閉経前乳がんが多いのも特徴です。
軟部組織肉腫/骨肉腫はLi-Fraumeni症候群(リ・フラウメニ症候群)関連腫瘍の約25%を占め、副腎皮質癌は約7-11%です。副腎皮質癌は、元々まれな病気で、副腎皮質癌が見つかれば、Li-Fraumeni症候群(リ・フラウメニ症候群)の可能性が高いと言えます。
甲状腺癌(17-21%)、大腸癌(転移性甲状腺癌をおこす可能性あり)、腎細胞癌(転移性甲状腺癌をおこす可能性あり)、脳腫瘍、白血病、細気管支肺胞上皮がんなども起こり得ます。
詳しくは、 p53抗体 を御覧ください。
今日は「p53抗体」の話でした。
文責:長崎甲状腺クリニック(大阪)院長 日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医 長崎俊樹
長崎甲状腺クリニック(大阪)とは
長崎甲状腺クリニック(大阪)は日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医[橋本病,バセドウ病,甲状腺超音波(エコー)検査など]による甲状腺専門クリニック。大阪府大阪市東住吉区にあります。平野区,住吉区,阿倍野区,住之江区,松原市,堺市,羽曳野市,八尾市,生野区,東大阪市,天王寺区も近く。