腫瘍随伴体液性高カルシウム血症(HHM)・局所性骨溶解性高カルシウム血症(LOH)[橋本病 バセドウ病 甲状腺エコー検査 長崎甲状腺クリニック(大阪)]
内分泌代謝(副甲状腺・副腎・下垂体)専門の検査/治療/知見 長崎甲状腺クリニック(大阪)
甲状腺専門・内分泌代謝の長崎甲状腺クリニック(大阪府大阪市東住吉区)院長が海外・国内論文に眼を通して得た知見、院長自身が大阪市立大学(現、大阪公立大学) 代謝内分泌内科(第2内科)で得た知識・経験・行った研究、日本甲状腺学会で入手した知見です。
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長崎甲状腺クリニック(大阪)は甲状腺専門クリニックにつき、腫瘍随伴体液性高カルシウム血症(HHM)・局所性骨溶解性高カルシウム血症(LOH)の診療を行っておりません。
Summary
腫瘍随伴体液性高カルシウム血症(HHM)は悪性腫瘍(非小細胞肺癌,食道癌,口腔・頭頸部癌,子宮癌,乳癌,膵癌,卵巣明細胞癌,肝細胞癌,腎臓癌(腎細胞癌),膀胱癌,成人T細胞性白血病,非ホジキンリンパ腫,甲状腺未分化癌など)が分泌する副甲状腺ホルモン(PTH)類似体の副甲状腺ホルモン関連蛋白(PTHrP)と骨吸収サイトカイン(IL-1, IL-6, TNF-alpha)が原因。局所性骨溶解性高カルシウム血症(LOH)は局所(骨)で破骨細胞活性化因子を出す骨融解型転移悪性腫瘍(乳がん骨転移が最多、多発性骨髄腫)による。
Keywords
腫瘍随伴体液性高カルシウム血症,HHM,局所性骨溶解性高カルシウム血症,LOH,副甲状腺ホルモン関連蛋白,PTHrP,骨吸収,破骨細胞,悪性腫瘍,甲状腺
腫瘍随伴体液性高カルシウム(Ca)血症(humoral hypercalcemia of malignancy: HHM)とは
悪性腫瘍(非小細胞肺癌,食道癌,口腔・頭頸部癌,子宮内膜がん(子宮体癌)/卵巣明細胞癌(PTHrP産生明細胞癌),乳癌,膵癌,卵巣明細胞癌,肝細胞癌,腎臓癌(腎細胞癌),膀胱癌,成人T細胞性白血病,非ホジキンリンパ腫,甲状腺未分化癌など)から分泌される副甲状腺ホルモン(PTH)の類似体[副甲状腺ホルモン関連蛋白(PTHrP)]と骨吸収サイトカイン(IL-1, インターロイキン6(IL-6), TNF-alpha)は高カルシウム(Ca)血症をおこします[腫瘍随伴体液性高Ca血症(humoral hypercalcemia of malignancy: HHM)]。
腫瘍随伴体液性高カルシウム(Ca)血症(HHM)は、腫瘍性高カルシウム(Ca)血症の約80%を占めます。(American Society of Bone and Mineral Research 2006; 31:195)
肺癌では高カルシウム(Ca)血症自体が死因となり、予後不良です(第51回日本肺癌学会総会P-149.高カルシウム血症を合併した非小細胞肺癌についての検討)。
原発性副甲状腺機能亢進症と異なる点
通常の副甲状腺ホルモン(intact-PTH or whole PTH)による原発性副甲状腺機能亢進症と異なる点は、
- PTHrPの過剰は代謝性アルカローシス、低Cl(クロール)血症になります。
- 活性型ビタミンD3[1,25ジヒドロキシ ビタミンD3]が減少します。
局所性骨溶解性高カルシウム(Ca)血症(local osteolytic hypercalcemia: LOH)は、局所(骨)で破骨細胞活性化因子などのサイトカインを出す骨融解型転移悪性腫瘍(骨転移した癌)による高カルシウム(Ca)血症です。局所性骨溶解性高カルシウム(Ca)血症(LOH)は、悪性腫瘍の高カルシウム(Ca)血症の20%を占め、乳がん骨転移が最も多く、多発性骨髄腫はよく知られます。[Lab Invest 1994; 71(4): 465-71]
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長崎甲状腺クリニック(大阪)とは
長崎甲状腺クリニック(大阪)は日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医[橋本病,バセドウ病,甲状腺超音波(エコー)検査など]による甲状腺専門クリニック。大阪府大阪市東住吉区にあります。平野区,住吉区,阿倍野区,住之江区,松原市,堺市,羽曳野市,八尾市,東大阪市,浪速区,天王寺区,生野区も近く。