甲状腺と救急(アウトドア編) [日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医 橋本病 バセドウ病 甲状腺超音波検査 甲状腺機能低下症 長崎甲状腺クリニック 大阪]
甲状腺:専門の検査/治療/知見② 橋本病 バセドウ病 甲状腺エコー 長崎甲状腺クリニック大阪
甲状腺専門の長崎甲状腺クリニック(大阪府大阪市東住吉区)院長が海外(Pub Med)・国内論文に眼を通して得た知見、院長自身が大阪市立大学大学院医学研究科(現、大阪公立大学大学院医学研究科) 代謝内分泌内科(2内科)で得た知識・経験・行った研究、日本甲状腺学会で入手した知見です。
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甲状腺と救急(アウトドア編)
長崎甲状腺クリニック(大阪)では救急外来を行っておりません。
Summary
毒キノコのシビレタケを食べるとシロシビンによるドーパミン分泌促進、セロトニン症候群(瞳孔散大、頻脈、高血圧、幻覚)は甲状腺中毒症、甲状腺クリーゼの様。甲状腺ホルモンが正常化していない甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症/バセドウ病は、低酸素状態・登山の運動強度増大による過剰な心臓への負荷で、狭心症・心筋梗塞・たこつぼ型心筋症・不整脈・心不全・高地肺水腫・運動時高血圧症の危険。甲状腺機能低下症、甲状腺腫瘍による気管圧排、先端巨大症で閉塞性睡眠時無呼吸症あると、山上で低酸素状態の危険。マダニが媒介する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は無顆粒球症に類似。
Keywords
高山病,甲状腺機能低下症,甲状腺機能亢進症,バセドウ病,低酸素,登山,高地肺水腫,運動時高血圧症,閉塞性睡眠時無呼吸症,重症熱性血小板減少症候群
毒キノコのシビレタケ中毒を甲状腺中毒・甲状腺クリーゼと勘違い
毒キノコのシビレタケを山菜採り(キノコ狩り)で持ち帰り食べると、シロシビンによるドーパミン分泌促進、セロトニン症候群(瞳孔散大、頻脈、高血圧、幻覚)をおこします。あたかも甲状腺中毒症、甲状腺クリーゼのような紛らわしい症状です。
治療は活性炭投与。
アマニタ属のキノコ中毒
アマニタ属のキノコは死の帽子(カサ)、破滅の天使と呼ばれ、その毒素であるアマトキシン中毒はアメリカで増加しています。アマニタ属のキノコ中毒で内分泌異常を生じ、糖代謝、カルシウム、甲状腺ホルモン系が障害されます。
- 中枢性甲状腺機能低下症
- インスリンとCペプチド濃度は上昇し低血糖
- 血清カルシトニン濃度上昇により低カルシウム血症と代償性の副甲状腺ホルモン濃度上昇
が起こります。(J Toxicol Clin Toxicol. 1987;25(1-2):21-37.)(J Toxicol Clin Toxicol. 1994;32(6):715-21.)
(写真 PLoS One. 2017 Aug 2;12(8):e0182131.)
猛毒キノコ「カエンタケ」は、毒キノコの中でも最強の毒性を持ち、かび毒(マイコトキシン)のトリコテセン類(マイコトリコテセン)が主成分。
- 触るだけでも皮膚がただれます
- 食べると10分程で、腹痛、嘔吐、水様性下痢、その後、発熱、めまい、手足のしびれ
2日後に消化器不全、小脳萎縮による運動障害など脳神経障害により死に至ります
発熱、下痢、意識障害など甲状腺クリーゼ のような症状
(きのこ図鑑より改変)
急性高山病は、1800mから2500mを越える高地でおこり、日本では富士山の登山(五合目で2300m、頂上で3776m)で危険があります。甲状腺ホルモンは心臓に直接作用するため、甲状腺ホルモンの多い少ない状態は、既に不整脈・心不全などが起こりやすい状態にあると言えます[甲状腺と心臓(心のう液,心臓弁膜症,心筋症,肺高血圧症,心房細動(Af) 頻脈性不整脈,徐脈性不整脈,高血圧]。
甲状腺ホルモンが正常化している甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症/バセドウ病では問題ありませんが、未治療あるいは治療中でも安定化していない場合、低酸素状態による過剰な心臓への負荷で、不整脈・心不全をおこす可能性があります。結果、高地肺水腫high-altitude pulmonary edema (HAPE)も起こしやすくなり、発症すればすぐに低地に下りないと命にかかわります(悪性高山病)[高山病で死なないために - 日本旅行医学会]。
高地肺水腫の病態は、低酸素性血管収縮が不均等に生じ、血管収縮が弱い所に血流が集中、肺高血圧症となり肺胞毛細血管関門が破綻するものです。カルシウム拮抗剤で肺高血圧症が解除されます。
低酸素性血管収縮が重症化すると高地脳浮腫(頭痛、意識障害、異常行動など)、網膜出血も伴い、副腎皮質ステロイド剤投与を要します。
急性高山病の予防は、
- 甲状腺ホルモンが正常化していない状態で登山しない
- 甲状腺ホルモンが正常化してからも、ゆっくり登る
甲状腺機能低下症では低体温症に
高地は寒冷環境で、標高が1000m高くなると気温は6℃低下します。しかも山の気候は変わりやすく、急激な気温の低下もあります。甲状腺ホルモンが正常化していない甲状腺機能低下症では、元々低体温症になりやすいので、甲状腺ホルモン剤(チラーヂン)投与して甲状腺機能が正常化するまで登山は避けた方が良いでしょう。
高山病をおこさないような普通の山、通常の登山にも危険は多く存在します。甲状腺に問題がある状態での登山は気を付けましょう。
睡眠時無呼吸症から低酸素症
甲状腺ホルモンが正常化していない甲状腺機能低下症、甲状腺腫瘍による気管圧排、先端巨大症で閉塞性睡眠時無呼吸症になっている場合[甲状腺と睡眠障害:閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)]、山上で泊まるのは避けましょう。山の上は酸素分圧が低く、睡眠時無呼吸症では呼吸数が少なくなっているため、低酸素状態を起こし易くなります。眠れば、それが永遠の眠りになるやもしれません。
心臓発作
登り道は傾斜が掛かる分、運動強度は増します。心臓に掛かる負荷が増大し、しかも、頂上に近着くにつれ、大気の酸素濃度は低くなり、更なる負荷が掛かります。甲状腺機能低下症/潜在性甲状腺機能低下症/橋本病では、すでに動脈硬化が進行し狭心症・心筋梗塞が隠れていて、過剰な心負荷が掛かれば、それが顕在化する危険があります。甲状腺機能亢進症/バセドウ病では、既に過剰な甲状腺ホルモンが心臓に負荷を掛けているため、狭心症・心筋梗塞、不整脈、たこつぼ型心筋症をおこす危険が増します。[甲状腺と心臓(心のう液,心臓弁膜症,心筋症,肺高血圧症,心房細動(Af) 頻脈性不整脈,徐脈性不整脈,狭心症・心筋梗塞]
運動時高血圧症
登山で運動強度が増せば、運動時高血圧症の危険が生じます。収縮期血圧が急上昇し、血管の破裂による脳内出血が起こります。甲状腺ホルモンが過剰になる甲状腺機能亢進症/バセドウ病・甲状腺中毒症では、既に収縮期高血圧(上の血圧が高い高血圧)になっているため、運動時高血圧症をおこしやすい状態です(甲状腺の血圧管理・高血圧)。
山で道に迷った・遭難した時に、沢を下ってはいけません(鉄則)。沢を下ればいつか麓にたどり着くと錯覚してしまいがちですが、どんどん登山道から離れて発見されにくくなります。さらに沢が行き着く先は崖や滝で非常に危険です。
逆に頂上に向かって山を登っていくと登山道に出る確率が上がり、視界が広がり現在地を確認しやすくなります。少なくとも頂上付近は登山道のはずです。
ある怪談家が語っていたのですが、
減圧症は、ダイビングの浮上時などの際、急激な減圧により
- 組織内に窒素の気泡
- 血管内に窒素の空気塞栓
が生じ、血流障害、炎症・凝固亢進が誘発される病態です。例えば、末梢の細血管が障害されるI型減圧症(末梢型)では、ダイビング後数時間~数日して
- 指の関節痛(関節内の窒素気泡)、筋肉痛
- 骨壊死(骨髄内に生じた窒素の気泡による虚血壊死)
- 知覚障害(シビレ)、運動障害(字を書く時に指先が震える)が生じます。この場合、あくまで特定の指先だけの震えであり、甲状腺機能亢進症/バセドウ病の姿勢時振戦とは異なります。
- 皮疹、かゆみ、出血斑、大理石斑
40 kPaの酸素とヘリウムを吸って、300 m s.w.の水圧で体の変化を調べたところ、甲状腺ホルモンと窒素のバランスが影響を受けました。減圧症も発生しませんでした。[Philos Trans R Soc Lond B Biol Sci. 1984 Jan 7;304(1118):119-41.]
中南米へのバックパッキング旅行中、浄水用のヨウ素化製剤で甲状腺中毒症(無痛性甲状腺炎、破壊性甲状腺炎)を呈した報告があります。「Travelers' thyrotoxicosis(旅行者甲状腺中毒症)」と命名されています[Arch Intern Med. 1996 Apr 8;156(7):807-10.]。
ダニ媒介性疾患(TBD)は、ダニによって伝染する古典的な、あるいは新たに発見された疾患で
- 自己免疫疾患に似た急性症状をおこす(筋骨格症状、皮膚症状、神経障害、腎不全など)
- 自己免疫疾患の誘発因子になる(関節リウマチ、自己免疫性甲状腺疾患、血管炎)
- ツツガムシ病で亜急性甲状腺炎を発症
危険性があります。特にダニの生息地域では注意が必要です。[J Autoimmun. 2018 Mar;88:21-42.]
2019年に北海道でマダニによって媒介される新規ナイロウイルスが見つかりました。
甲状腺機能亢進症/バセドウ病で抗甲状腺薬(メルカゾール、プロパジール、チウラジール)服薬中、特に飲み始めの数か月、再発後の再服用では無顆粒球症に注意が必要です。また、甲状腺ホルモンが正常化していない未治療あるいは治療中の甲状腺機能亢進症/バセドウ病では甲状腺クリーゼの危険性があります。
マダニが媒介する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は無顆粒球症、甲状腺クリーゼに似た症状・検査所見です。抗甲状腺薬(メルカゾール、プロパジール、チウラジール)服薬中、あるいは甲状腺ホルモンが正常化していない甲状腺機能亢進症/バセドウ病の方が、アウトドアで森や山へ行き、マダニに咬まれ重症熱性血小板減少症候群(SFTS)になれば、無顆粒球症、甲状腺クリーゼと見誤る可能性があります。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は2017年の時点で、石川県以西の西日本で年間60-70人が感染します(国立感染症研究所HPより)。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)はマダニに咬まれ、SFTSウイルスに感染後10日程の潜伏期で発症、刺し口を認めない例もあります。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の症状は、
- 発熱
- 消化器症状(嘔吐・下痢);甲状腺クリーゼのよう
- 汎血球減少;血小板減少による下血、無顆粒球症の様に白血球減少
- 骨髄で血球貪食像(血球貪食症候群)
- 中枢神経症状(意識障害・けいれん);甲状腺クリーゼのよう
です。ステロイドパルス療法を行いますが、SFTSに対する特効薬はなく、死亡率45%とされます。無理にマダニを引き剥がすと、皮膚に食いついた頭部だけが残るので、皮膚ごと切除せねばなりません。
ライム病(ライムボレリア症)は、シカダニに媒介されるスピロヘータ属のボレリア感染症です。
本州中部以北(特に北海道)で患者が多く、北海道でマダニに咬まれ、医療機関を受診した人の8%がライム病を発症したそうです。欧米では現在でも年間数万人が感染し、感染者数は年々増加しています。
ライム病(ライムボレリア症)の80%以上が若年男性。
ライム病(ライムボレリア症)の症状は、
- 感染初期(stage I);マダニ刺咬部を中心とする遊走性紅斑(環状紅斑または均一性紅斑)、発熱、頭痛、悪寒、筋肉痛、関節痛
- 播種期(stage II );神経症状(顔面神経麻痺、視神経炎、髄膜炎)、心筋炎による房室ブロック・心膜炎(約1%)[Front Biosci. 2003 Sep 1;8:s769-82.]
- 感染後期(stage III);感染から数カ月ないし数年で、慢性萎縮性肢端皮膚炎、慢性関節炎、慢性脳脊髄炎
ライム病(ライムボレリア症)の治療は、アモキシシリン、ドキシサイクリン、セフトリアキソンなどの抗生物質
レプトスピラ症[ワイル病、秋疫(あきやみ)、黄疸出血熱]は、らせん状のレプトスピラ菌(グラム陰性桿菌、スピロヘータ目レプトスピラ科)感染により起こります。 タヌキやネズミなどの野生動物(死骸を含む)、豚・牛などの家畜を触ったり、それらの糞尿が混じった川の水を飲んだり、土を触ったり、自生の山菜を食べたりすると感染します。水辺のレジャーや、台風や水害の後で集団感染をおこす事があります。
潜伏期は5~14日で、症状は、
- 感冒様症状(発熱、悪寒、頭痛、筋肉痛)
- 出血、結膜充血、青あざ(紫斑)が治らない、鼻血(粘膜出血)
- 肝障害で黄疸
- 腎障害
と、甲状腺クリーゼ、無顆粒球症に似ており、甲状腺機能亢進症/バセドウ病の方は要注意です。ワイル病では早期に適切な治療(ドキシサイクリン投与)がなされないと、死亡率は20~30%です。
多包性エキノコックス症の原因となる多包条虫(エキノコックス)はもともと北海道全域にいたのではありません。元は北方の礼文島で、毛皮を取るのと野ねずみ駆除目的で持ち込まれたキツネが感染源です。流氷に乗って北海道東部にきたキツネにより、多包性エキノコックス症は北海道全域に広がりました。
自然な、それ故に副作用の無いハーブの力で病気を治そうとする自己ハーブ治療をされる方がおられます(日本よりも欧米で)。薬草と思っても実は、青酸カリの1000倍の毒性を持つ強心配糖体オレアンドリンを含むキョウチクトウ(夾竹桃)だった場合、オレアンドリン中毒になります。成人の致死量は葉5〜15枚です。(Forensic Sci Int. 1988 Feb; 36(3-4):247-50.)しかし、こんな雑草をハーブと間違えるとは・・・・。
一方、キョウチクトウ(夾竹桃)は、消化不良、マラリア、ハンセン病、精神病、性病、中絶の薬として使用されてきた歴史があり、抗がん剤としても研究されています(Integr Cancer Ther. 2007 Dec; 6(4):354-64.)。まさに、「毒にも薬にもなる」です。
そのため、甲状腺機能低下症/橋本病に対する自己ハーブ治療目的でキョウチクトウ(夾竹桃)を摂取し続けてオレアンドリン中毒になった60歳女性の報告があります(Balkan Med J. 2016 Sep;33(5):559-562.)。
オレアンドリン中毒の症状は、ジギタリス中毒と類似し
- 嘔気・嘔吐(100%)
- 四肢脱力(84%)
- 下痢(77%)
- 非回転性めまい(66%)
- 腹痛(57%)
- 徐脈
- 意識障害
(Toxicon. 2010 Sep 1;56(3):273-81.)
チョウセンアサガオ(マンダラゲ)は華岡青洲が麻酔に使用した痛仙散の原料です。山菜採りでオオバ、アシタバ、モロヘイヤ等と誤認し、また根をゴボウと誤認して食べるとアルカロイド中毒を起こします。食後約1.5時間で発症し、抗コリン作用による吐き気、嘔吐、腹痛、口の渇き、しびれ、瞳孔拡大、幻覚、精神錯乱、意識障害を呈します。まるで、甲状腺クリーゼ の様です。
アルカロイドは、窒素原子(N)を含み、かつほとんどの場合に塩基性を示す天然由来の有機化合物の総称です。チョウセンアサガオ(マンダラゲ)に含まれるアルカロイドは、アトロピン、スコポラミンです。
ヘビ毒は局所組織損傷・炎症(咬まれた場所に2 か所の咬傷を認め、そこを起点に腫脹する)→血液凝固 or 出血、ショック、神経毒性、急性腎臓障害を引き起します。南アジアと東南アジア10カ国に生息するラッセルマムシ(Vipera russelli)咬傷で
- (急性、慢性)下垂体前葉機能低下症;ヘビ毒による下垂体のフィブリン沈着、微小塞栓、出血
- 尿崩症
- 重度の甲状腺中毒症
を起こした報告があります(J Assoc Physicians India. 2014 Nov;62(11):55-7.)(QJM. 2011 Feb;104(2):97-108.)。
マムシ咬傷の治療は、
- 古典的に局所の血液吸引、切開、駆血;効果がないため、最近は行われなくなってきた
- 抗マムシ血清投与;アナフィラキシーをおこす危険があるので要注意
- 細胞外液の補液
- 抗菌薬投与;2次感染の予防
ハブ(沖縄・奄美地方のみに生息)咬傷;ハブ毒は局所組織損傷・炎症が強く、減張切開が必要な場合が多い
ヤマカガシ(山楝蛇)咬傷;ヤマカガシ毒の抗凝固作用で出血傾向
フグは、上下2本ずつ計4本(テトラ)の歯を持つので、学術名称はテトラオドンティダエ(Tetraodontidae)です。ふぐ毒はそれにトキシン(毒素)を組み合わせてテトロドトキシンと命名されました。
ふぐ毒、テトロドトキシンを含んだ海鮮シチューを食べて、甲状腺クリーゼ と可逆性甲状腺中毒性心筋症を発症した報告があります(Thyroid. 2011 Jun;21(6):679-82.)。
と言うより、元々、甲状腺機能亢進症/バセドウ病がある所に、テトロドトキシン中毒の症状が加わり、甲状腺クリーゼ の診断基準を満たしてしまったと考えるべきでしょう。
テトロドトキシンはフグ(ふく)だけでなく、ヒョウモンダコにも含まれますが、その毒々しい見栄えから、食べる人はいないでしょう。興味本位で触ると、咬まれてテトロドトキシン中毒になります。
テトロドトキシン中毒では
- 口や顔周囲のしびれ
- 四肢麻痺
- 消化器症状(嘔吐、下痢など)
- 循環不全;不整脈、心不全、心停止
- 呼吸筋麻痺→呼吸不全、低酸素血症
テトロドトキシン中毒に解毒薬はないため、人工呼吸器管理を含む対症療法を続けるしかありません。
クラゲの触手にはポリガンマグルタミン酸(PGA、これ自体は毒ではない)が含まれ、毒針の注入を助けます。海で働く人、海に入るのが好きな人、サーファーは頻回にクラゲに刺されてポリガンマグルタミン酸(PGA)に感作されます[ポリガンマグルタミン酸(PGA)アレルギー]。
一方、納豆菌も発酵過程でポリガンマグルタミン酸(PGA)を産生します。そのため、海で働く人、海に入るのが好きな人、サーファーに納豆アレルギーが多いとされます。
甲状腺機能亢進症/バセドウ病を持っていて海で働く人、海に入るのが好きな人、サーファーは要注意(甲状腺とアレルギー性鼻炎・アトピー性皮膚炎 )。
狂犬病予防法が制定されて以降、日本では50年以上、狂犬病の国内発症はありません。犬の登録、予防注射、野犬等の対策が徹底されたためです。
しかし、海外のほとんどの地域で狂犬病は撲滅されておらず、海外で犬やコウモリに咬まれて帰国後に狂犬病を発症する可能性があります。
狂犬病は発症するとほぼ100%死に至ります。
狂犬病ワクチン®は予防目的の3回接種と、犬やコウモリに咬まれた後の発症阻止目的の6回接種があります。
狂犬病ワクチン接種後にベーチェット病と亜急性甲状腺炎を発症した報告があります[Clin Exp Rheumatol. 2020 Sep-Oct;38 Suppl 127(5):126.]。
忍術「憑き移し」は狂犬病に感染した犬をターゲットに咬みつかせるか、ターゲットの飼い犬に咬みつかせ、感染した飼い犬がターゲットに咬みつくように仕向ける恐ろしい忍法です(忍風カムイ外伝 第20話 憑き移し)。
旅客機の客室内が急に減圧した場合に上から落ちて来る酸素マスクを、幼児より先に同伴の親が装着しなければなりません。急激な減圧は急激な低酸素を伴い短時間で意識を失います。親が意識を失えば子どもを助けられないため、自身が酸素マスクを付けた後、速やかに幼児にも付けます。
甲状腺関連の上記以外の検査・治療 長崎甲状腺クリニック(大阪)
- 甲状腺編
- 甲状腺編 part2
- 内分泌代謝(副甲状腺/副腎/下垂体/妊娠・不妊等
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長崎甲状腺クリニック(大阪)とは
長崎甲状腺クリニック(大阪)は日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医[橋本病,バセドウ病,甲状腺超音波(エコー)検査など]による甲状腺専門クリニック。大阪府大阪市東住吉区にあります。平野区,住吉区,阿倍野区,住之江区,松原市,堺市,羽曳野市,八尾市,天王寺区,東大阪市,生野区,浪速区も近く。