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2014.01.18

甲状腺と風邪薬

甲状腺と風邪薬

 甲状腺(橋本病,バセドウ病,甲状腺エコー等)・動脈硬化内分泌代謝・糖尿病 専門の長崎クリニック(大阪)からのお知らせです。甲状腺専門医として甲状腺機能低下症,橋本病,甲状腺機能亢進症,バセドウ病,内分泌などのホットな話題をお届けします。

甲状腺と風邪薬

薬局・ネットで売られているかぜ薬などに「甲状腺の悪い方は医師の指示を受けてください」という注意書きがあります。

甲状腺機能亢進症/バセドウ病で甲状腺ホルモンが安定していない状態では、短期間の服薬でも使うとマズイ風邪薬は存在します。しかし、甲状腺の機能が安定している状態なら、風邪薬を短期間飲んても問題ありません。ただし、何年~何か月使い続けた場合様々な害が起こります。

  1. 交感神経を激する成分は、甲状腺機能亢進症/バセドウ病で問題になります。葛根湯などに含まれるマオウ、エフェドリン、メトキシフェナミン、ジプロフィリン、無水カフェイン、塩酸フェニレフリン、塩酸ナファゾリン、塩酸(硝酸)テトラヒドロゾリンなどは、甲状腺ホルモンの作用を増強させ、甲状腺機能亢進症/バセドウ病症状を悪化させます。
  2. 抗コリン剤(ヨウ化イソプロパミド)も、副交感神経をブロックし、相対的に交感神経を優位にするため、甲状腺ホルモンの作用を増強させ、甲状腺機能亢進症/バセドウ病を悪化させます。抗ヒスタミン剤(マレイン酸クロルフェニラミン、マレイン酸カルビノキサミン(=シベロン)、フマル酸クレマスチン、ジフェンヒドラミン塩酸、ジフェニルピラリンメキタジン(スイッチOTC薬)、酒石酸アリメマジン)も抗コリン作用を有しますが、抗ヒスタミン剤は抗アレルギー剤でもあるため、アレルギーで悪化する甲状腺機能亢進症/バセドウ病の活動性を低下させる可能性もあります
  3. 大半の市販されている風邪薬はヨードを含んでいます。長期的に服用しなければ問題ありませんが、何か月も飲み続ければヨードの過剰摂取に一役買う事になります。
  4. イソジン・のどスプレーはヨードが主成分です。のどの粘膜から吸収されます。風邪の時だけ、うがいするのは問題ありませんが、毎日・必ず外から帰宅した際に行うのはいけません。イソジン手洗い液も皮膚から吸収されます。
  5. 附子(アコニチン:トリカブト)を含む漢方:麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)など。サリン・有機リン中毒と同じでアセチルコリン分解酵素阻害。甲状腺機能亢進症/バセドウ病の動悸/不整脈を増悪。

甲状腺と医療機関で出す風邪薬

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の中で、特にバファリンなどは、甲状腺ホルモン結合蛋白(TBP)から甲状腺ホルモンを遊離させ、遊離活性型のFT3とFT4を増加させます。そのため甲状腺機能亢進症/バセドウ病で、まだ甲状腺ホルモンが高い状態では、さらに甲状腺ホルモンが上昇する危険性あります。バファリン以外の非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を使用します。

急性扁桃炎(溶連菌感染)でバセドウ病再発!!

バセドウ病再発:バセドウ病再発の多い時期と溶連菌性急性扁桃炎の流行期は一致します。

詳細は

甲状腺と風邪薬 ・急性扁桃炎(溶連菌感染)でバセドウ病再発!・インフルエンザ・肺炎球菌

を御覧ください。

今日は甲状腺と風邪薬 ・急性扁桃炎(溶連菌感染)でバセドウ病再発!の話でした。

文責:長崎クリニック(大阪)院長 日本甲状腺学会認定専門医 長崎俊樹

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