検索

内分泌代謝(下垂体・妊娠/不妊等):最新・専門の検査/治療/知見    [甲状腺 専門医 橋本病 バセドウ病 動脈硬化 超音波(エコー)検査の長崎クリニック(大阪)]

内分泌代謝(下垂体・妊娠/不妊等):最新・専門の検査/治療/知見  長崎クリニック(大阪)

(故)森井浩世 名誉教授の色紙

甲状腺内分泌代謝の、長崎クリニック(大阪市東住吉区)でしかできない検査/治療・当院ホームページでしか得られない情報が満載です。これらは、院長が最新の海外論文に眼を通して得たもの、院長自身が大阪市立大学 代謝内分泌内科で行った研究、甲状腺学会で入手した知見です。

甲状腺・動脈硬化・内分泌代謝(副甲状腺/副腎等)・糖尿病に御用の方は  甲状腺編   動脈硬化編   内分泌代謝(副甲状腺/副腎)・痛風/肥満/禁煙等  (下垂体・妊娠/不妊等)  糖尿病編   をクリックください

大阪市立大学 代謝内分泌内科に入局した初日、(故)森井浩世 名誉教授からいただいた色紙。「学びて思はざればすなわち暗し、思いて学ばざればすなわち危うし」

(目次)

ミネラル・ビタミン・栄養

  1. 低ナトリウム血症(血の塩分濃度が低い)--副腎皮質機能低下症(アジソン病)SIADH
  2. 低カリウム血症(甲状腺以外)
  3. 高カリウム血症
  4. アンチエイジング(マルチビタミン等)は内分泌代謝から
  5. 胃切除後骨軟化症, 現代日本にも脚気(かっけ)・ビタミンB1欠乏, リフィーディング症候群と低リン血症

ホルモン産生腫瘍(肺)

  1. ホルモンを作る小細胞癌・神経内分泌大細胞癌、非小細胞肺癌

女性関連(妊娠・出産・不妊等)

  1. 妊娠出産分娩と内分泌障害(甲状腺以外)・妊娠高血圧
  2. 不妊・生理不順 高プロラクチン血症
  3. 女性ホルモン/経口避妊薬と子宮内膜がん(子宮体癌)/甲状腺癌
  4. 妊娠/授乳関連骨粗しょう症出産後甲状腺炎と紛らわしい周産期心筋症
  5. 愛情ホルモン、オキシトシン
  6. 甲状腺と似ている女性更年期障害男性更年期障害

下垂体関連

  1. 糖尿病じゃないよ!尿崩症 ・肺ランゲルハンス細胞組織球症  ・バソプレッシン ・夜間多尿・夜間頻尿
  2. 下垂体前葉機能低下症
  3. 下垂体腫瘍と視神経障害・内分泌エマージェンシー下垂体卒中・蓄膿(副鼻腔炎)で下垂体機能低下症下垂体膿瘍
  4. ラトケ嚢胞/エンプティ・セラ症候群で下垂体機能低下症
  1. 下垂体性ゴナドトロピン分泌亢進症

高カリウム血症

甲状腺内分泌代謝が原因の高カリウム血症は以下くらいのものです。

Summary

糖尿病性腎症の慢性腎不全で、急速な腎機能の悪化や血清カリウム値の上昇。駆血帯で長時間強く圧迫、手を開いて握る動作を繰り返す、高齢者のもろい血管・赤血球膜、低温下、白血球・血小板が異常高値で偽性高カリウム血症になります。

Keywords

糖尿病性腎症,慢性腎不全,カリウム,偽性高カリウム血症,高カリウム血症

  1. 慢性腎不全の高カリウム血症
  2. カリウム 偽高値(偽性高カリウム血症)

慢性腎不全の高カリウム血症

糖尿病性腎症の慢性腎不全では、急速な腎機能の悪化や血清カリウム値の上昇がおこることがあります。高カリウム血症で致命的なのは致死性不整脈です。カリウムが7mEq/L以上なら、70%が死亡します。血液検査は時間がかかりすぎるので、心電図で判断(血清K値と心電図は必ずしも相関せず医者泣かせ)。すぐにカルチコール(グルコン酸カルシウム)を静注、カリウムを下げる効果はないものの、心筋膜を安定化し心室細動を予防。

その後、ヒューマリンR(速効型インスリン)10単位+50%ブドウ糖液 100mLで静注。血糖値が250mg/dl以上であればブドウ糖不要。

カリウム 偽高値(偽性高カリウム血症

体内カリウムの98%は細胞内にあり、血液など細胞外液中には2%しか存在しません。血液中では98%が赤血球内に存在します。よって、

  1. 駆血帯で長時間強く圧迫して採血すると、圧迫により細胞内からカリウムが血液中へ流出
    駆血時、手を開いて握る動作を繰り返すと筋肉細胞からカリウム流出
  2. 高齢者では血管が細く・もろく、採血し難かったり、赤血球膜がもろかったりして、採血の過程で溶血し、偽性高カリウム血症になります。
  3. 低温下では、赤血球が壊れやすくなります。溶血すると赤血球内のカリウムが放出され偽性高カリウム血症になります。
  4. 白血球・血小板が異常高値だと、凝固する過程で白血球・血小板内カリウムが流出

上記3. 4.の場合、ヘパリンリチウムを抗凝固剤として採血し、カリウムを再測定すれば正常になります。

下垂体とは

下垂体とは、脳の下に存在する内分泌臓器で、前葉と後葉の2つからなります。前葉は6種類のホルモン[

  1. 副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)
  2. 甲状腺刺激ホルモン(TSH)
  3. 成長ホルモン(GH)
  4. 黄体化ホルモン(LH)
  5. 卵胞刺激ホルモン(FSH)
  6. プロラクチン(PRL)

を、後葉は

  1. 抗利尿ホルモン(バゾプレシン、ADH)
  2. オキシトシン(OT)

を分泌します。

下垂体前葉機能低下症とは

下垂体前葉のホルモン分泌が障害されると、副腎皮質・甲状腺・性腺への刺激が無くなり、副腎皮質ホルモン・甲状腺ホルモン・性ホルモン分泌も低下します( 中枢性甲状腺機能低下症  中枢性(続発性)副腎皮質機能低下症  中枢性性腺機能低下症)。成長ホルモン(GH)分泌低下も、小人症(小児)、成人成長ホルモン分泌不全症  を起こします。これらの単独・複合病変を下垂体前葉機能低下症と言います。

欠乏する下垂体ホルモン欠乏する末梢ホル欠乏症状
ACTH副腎皮質ホルモン(コルチゾール)副腎不全症状 (疲れやすい、血圧が低い、食欲がなく痩せる、血糖値や血中ナトリウム値が低く、頭がぼーっとしたり意識が無くなったりする)
TSH甲状腺ホルモン甲状腺機能低下症状 (寒がり、低体温、脱毛、皮膚が乾燥して荒れる、脈が遅い、声が低くしゃべり難い、記憶力・集中力が低下)
GHIGF-I(ソマトメジンC)小児: 成長障害(低身長)
成人: 疲れやすい、内臓脂肪増加、筋肉減少、骨粗鬆症
LH, FSH性ホルモン(アンドロゲン、エストロゲン)小児: 思春期以後も二次性徴が出現しない
成人男性: 性欲低下、インポテンツ、男性不妊など
成人女性: 無月経、不妊
プロラクチンなし女性: 授乳中の乳汁分泌低下
男性: 明かな症状なし

下垂体前葉機能低下症の分類

  1. 生まれつき下垂体前葉機能低下症(先天性下垂体前葉機能低下症)
  2. リンパ球性下垂体炎(自己免疫で下垂体に炎症が)
  3. 2次性下垂体前葉機能低下症:脳外科手術後・脳外傷・脳腫瘍・脳炎など
  4. 出産、分娩に伴う大量出血で下垂体性の甲状腺機能低下症・副腎不全(シーハン症候群:Sheehan syndrome)

生まれつき下垂体前葉機能低下症(先天性下垂体前葉機能低下症)

生まれつきの下垂体前葉機能低下症(先天性下垂体前葉機能低下症)は、

  1. 下垂体前葉転写因子の異常(POU1F1遺伝子、PROP1遺伝子、HESX1遺伝子等)
  2. 下垂体形成異常(invisible stalk syndromeを含む)
  3. 脳形成異常(Septo-optic dysplasia, 全前脳胞症等)

でおこります。通常、中枢性尿崩症を伴いませんが、全前脳胞症など脳の構造異常があるときは、中枢性尿崩症もおこします。

リンパ球性下垂体炎(自己免疫で下垂体に炎症が)

正式には自己免疫性視床下部下垂体炎と言った方が正確です。橋本病/バセドウ病など他の自己免疫疾患の合併・自己抗体の陽性のことあり、下垂体へのリンパ球浸潤がみられ、自己免疫性と推測されます。

  1. 抗下垂体抗体(PAb-1)が陽性
  2. IgG4関連疾患に伴う漏斗下垂体炎(IgG4関連下垂体炎) ( IgG4関連下垂体炎  )

を区別するのが妥当でしょう。

2次性下垂体前葉機能低下症

他の病気に付随して起こる2次性下垂体前葉機能低下症は、

  1. 下垂体腫瘍(非機能性、機能性でも腫瘍が産生するホルモン以外は低下します)、頭蓋咽頭腫、胚細胞腫瘍など
  2. 肉芽腫性疾患(サルコイドーシス、ランゲルハンス組織球症)
  3. 脳炎・髄膜炎
  4. 脳外科手術後・脳外傷

などです。

出産、分娩に伴う大量出血で下垂体性の甲状腺機能低下症・副腎不全(シーハン症候群:Sheehan syndrome)

シーハン症候群(Sheehan syndrome)は、出産、分娩に伴う大量出血によって下垂体前葉が失血性壊死おこす下垂体卒中の一つです。甲状腺刺激ホルモン(TSH)、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、性腺刺激ホルモン(LH,FSH)、乳汁分泌刺激ホルモン(PRL)成長ホルモン(GH)などが、複数あるいは単独で合成・分泌できなくなり、下垂体前葉機能低下症おこします。

シーハン症候群には出産、分娩後数十年の年月を経て発症する例があります。最初は中枢性甲状腺機能低下症(TSH単独欠損症)だけだと思い、甲状腺ホルモンのみ補充していると、いつの間にか副腎皮質機能低下症(ACTH分泌不全)も合併し、いきなり副腎クリーゼ(急性副腎不全)を起こす事があります。(第55回 日本甲状腺学会 P2-03-10 TSH 単独欠損症を呈した遅発性のSheehan 症候群の一例)

下垂体前葉機能低下症の治療

下垂体前葉機能低下症の治療は、2次的に欠乏する末梢ホルモンの補充療法を行います。生命維持に必要なホルモンは

  1. 副腎皮質ホルモン(コルチゾール)
  2. 甲状腺ホルモン

です。副腎皮質ホルモン(薬剤名ヒドロコルチゾン)、甲状腺ホルモン(薬剤名レボチロキシン)を内服すれば、健康な人とほぼ同じに生活できます。

副腎皮質ホルモン(コルチゾール)補充

副腎皮質ホルモン剤(ヒドロコルチゾン)補充は、 15 mg/日の維持量が推奨され、20mg/日ではメタボリックシンドロームのリスクが増加するとされます。(朝10-15 mg、昼または夕5 mg)

特に副腎皮質ホルモン剤補充には、シックデールールが存在し、発熱、外傷、手術などストレスの加わった状態では内服量を2-3倍以上増やす必要があります(そうしないと急性副腎皮質不全 の危険あり)。

全身麻酔を伴う大手術には 10倍以上の増量が必要です。

特に万一の時のため、副腎皮質ホルモン内服中を示すステロイドカード(ファイザー製)を携帯します。

副腎皮質ホルモンカード

甲状腺ホルモン補充

甲状腺自体が原因の原発性甲状腺機能低下症状と同じで、甲状腺ホルモン剤を投与しますが、

  1. 治療の指標として血清TSHはあてにならないため、FT4の値を基準値の上1/2内、FT3が基準範囲内になるよう維持します。 
  2. ACTH系の障害による続発性副腎皮質機能低下症を合併している例も多く、甲状腺ホルモン剤を投与すると副腎皮質ホルモンの代謝分解が亢進し、副腎皮質機能不全を悪化させます。必ず副腎皮質ホルモン製剤(ヒドロコルチゾン)
    を先に投与し、少なくとも1週間後より甲状腺ホルモン製剤の投与を開始します。 

性ホルモン補充

LH, FSH 欠乏に対し、性ホルモン剤内服あるいは注射による補充を行います。挙児希望時か否かにより、男女とも性ホルモン補充の方法が異なります。(詳しくは、不妊・生理不順---中枢性性低ゴナドトロピン性腺機能低下症(男性不妊います。ただし、成人成長ホルモン分泌不全症は重症症例のみ治療適応。

成長ホルモン(GH) 補充

成長ホルモン(GH) 欠乏[小児の成長障害(低身長)、成人成長ホルモン分泌不全症]には、成長ホルモン剤の自己注射行います。

小児は早期から成長ホルモン(GH)注射を開始し、最終身長の正常化を目標とする。成人成長ホルモン分泌不全症は重症症例のみ治療適応。

下垂体前葉機能低下症の予後

下垂体前葉機能低下症の予後は、ホルモン補充が必要なくなるほど下垂体機能が回復する事はほぼ皆無です。しかし、考えようによっては、ホルモン補充さえしていれば健康な人と同じ生活を送る事ができます。

下垂体性ゴナドトロピン分泌亢進症

  • ゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン):性腺(卵巣・精巣)を刺激するホルモン。LHFSH hCGがあります。
  • LH(黄体形成ホルモン):下垂体前葉で合成・分泌され、卵巣ではLHに反応し, 女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)が産生されます。精巣ではLHに反応し、男性ホルモン(テストステロン)が産生されます。
    女性では月経周期の途中のLHサージ(急激なLH上昇)が排卵を誘発します。LHは更に排卵後の卵胞を黄体化させ、プロゲステロンを分泌させます。
  • FSH(卵胞刺激ホルモン):下垂体前葉で合成・分泌され、卵巣内の未成熟な卵胞の成長を刺激し成熟させる。男性では、FSHは精巣のアンドロゲン結合タンパク質の産生を刺激し、精子形成を促進。
  • hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン): 受胎の直後から胎盤の一部で作られます。LH(黄体形成ホルモン)と構造が似ており、通常は14日程度で消える黄体を長持ちさせ、妊娠を継続させます。 
  • GnRH(LH-RH)[性腺刺激ホルモン放出ホルモン(Gonadotropin releasing hormone, GnRH)]:は視床下部で合成・分泌され、下垂体前葉からFSHLHを分泌させます

Summary

下垂体性ゴナドトロピン分泌亢進症は、中枢性思春期早発症・脳腫瘍・下垂体ゴナドトロピン産生腫瘍(FSH 産生腫瘍が多い)・視床下部腫瘍によるhCG またはGnRH産生。症状は、小児の2次性徴、成人男性:女性化乳房・閉経前の成人女性:過少月経、腫瘍による中枢神経症状。

下垂体性ゴナドトロピン分泌亢進症の分類

  1. 中枢性思春期早発症脳腫瘍
    「器質性中枢性思春期早発症」:(過誤腫,星状細胞腫など)や脳炎後遺症・水頭症などによる
    原因不明の「特発性中枢性思春期早発症」
    に分けられます。
  2. 下垂体ゴナドトロピン産生腫瘍(FSH産生腫瘍が多い)
  3. 視床下部腫瘍(胚細胞腫,奇形腫,過誤腫)によるhCG またはGnRH産生

下垂体性ゴナドトロピン分泌亢進症の症状

  1. 小児:性ホルモン分泌亢進による2次性徴が低年齢で起こる
  2. 成人男性:女性化乳房
  3. 閉経前の成人女性:過少月経
  4. 腫瘍による中枢神経症状

下垂体性ゴナドトロピン分泌亢進症の診断

  1. 血中ゴナドトロピン(LHFSHhCG)高値
  2. またはGnRH(LHRH)は測定できません
  3. MRIで視床下部や下垂体に腫瘍を認める
  4. 手術標本(ということは手術して摘出した後しかわからない)あるいは下垂体生検し、免疫染色でゴナドトロピン産生を証明

下垂体性ゴナドトロピン分泌亢進症の鑑別診断

原発性性腺機能低下症[性腺(卵巣・精巣)自体のホルモン産生能力低下]に対する、(性腺刺激ホルモンである)ゴナドトロピンの分泌過剰。

  1. 性ホルモン分泌低下
  2. ゴナドトロピン値の高値
    精巣機能低下症/卵巣機能低下症では、FSH >20mIU/mL

甲状腺関連の上記以外の検査・治療    長崎クリニック(大阪)

広告

長崎クリニック(大阪)は甲状腺(橋本病,バセドウ病,甲状腺エコー等)専門医・動脈硬化・内分泌・糖尿病の大阪市東住吉区のクリニック。平野区,住吉区,阿倍野区,住之江区,松原市,堺市,羽曳野市,八尾市,天王寺区,東大阪市も近く。

長崎甲状腺クリニック(大阪)

甲状腺(橋本病,バセドウ病,甲状腺エコー等)専門医・動脈硬化・内分泌・糖尿病の長崎クリニック(大阪市東住吉区)(近く に平野区、住吉区、阿倍野区、松原市)
長崎甲状腺クリニック(大阪)は甲状腺専門医[橋本病,バセドウ病,甲状腺超音波(エコー)検査等]・動脈硬化・内分泌の大阪市東住吉区のクリニック。平野区,住吉区,阿倍野区,住之江区,松原市,堺市,羽曳野市,八尾市,東大阪市近く

住所

〒546-0014
大阪市東住吉区鷹合2-1-16

アクセス

  • 近鉄「針中野駅」 徒歩2分
  • 地下鉄 谷町線「駒川中野駅」
    徒歩10分
  • 阪神高速14号松原線 「駒川IC」から720m

診療時間電話番号や地図はこちら

ORSコード